虚淵作品の代表作であるサイコパスのシーズン3で天才ハッカーとして登場し、唐之杜志恩(からのもりしおん)とやり合うほどの腕前を見せた小畑ちゃんこと小畑千夜(おばたちよ)ですが、実は彼女ただ梓澤と組んでいただけではなく実は梓澤のことを本気で好きだったんじゃないかと思うのです。男の私の目線で見てもけっこう信憑性高そうです。
小畑千代という暴言キャラ
サイコパスに限らずアニメには独特な個性を持ったキャラクターの存在が不可欠で、そういうキャラクターのお陰で作品も人気が出るようになるのですが、サイコパス3ではファーストシーズンの槙島聖護や狡噛信也のような強烈な個性とは違って、地味に深く突き刺さる個性を持ったキャラクターが登場します。
小畑千夜(おばたちよ)もその一人で、公安局のシュビラシステムの盲点を突いた犯罪を繰り返し、シュビラを越えようとするビフロストという組織の元で働くインスペクターと呼ばれるメンバーの一員です。
もともとはアパレルデザイナーだった過去が彼女は梓澤のスカウトでインスペクターの一員になり、梓澤が計画する犯罪の裏方として、クラッキング技術を駆使した犯罪を繰り返します。
小畑ちゃんはいつも仏頂面で、梓澤との会話ではいつも「うるせえ」とか「使えねえんだよ」とか暴言しか口にしません。ある意味普通に話すことができない女の子として描かれています。
これが、梓澤だけに対してのものなのか、世間一般に対してのものなのか、残念ながらサイコパス3ではそこまで詳しく描かれていませんが、恐らくとりわけ梓澤に対してはありのままの姿をさらけ出していたんじゃないかと思うのです。
小畑千代に対してアメとアメで接する梓澤
梓澤の計画は犯罪は巧妙に仕組まれていて、自分の犯罪係数を悪化させないために狙った標的が最終的に自分で判断せざるをえない状況に追い込む手口を常套手段とています。
最後に自分に不都合な選択をする被害者がいたとしても、それは梓澤が選んだ結果ではないため梓澤の色相が濁ることはなく犯罪係数も上昇しません。
こうやって梓澤は、免罪体質の槙島聖護や臓器移植の集合体だった鹿矛囲桐斗(かむいきりと)とは違った手段で、シュビラシステムの盲点をついた犯罪を重ねることに成功します。
小畑千夜は梓澤の犯罪を実行するうえでなくてはならない重要な人材でありキーパーソンだったため、梓澤は小畑千夜に対しては非常に寛容でした。どれだけ暴言を吐かれても嫌な顔ひとつせず、それどころか仕事でミスを犯した小畑千夜に対して、「大丈夫、小畑ちゃんはいつも最高だよ」と終始おだて続けています。
梓澤の小畑千夜に対する態度から、小畑千夜のクラッカーとしての腕が一流だったことと、小畑千夜抜きで梓澤の計画遂行は不可能だったことが理解できます。
そのため、梓澤は小畑千夜に対して一切ムチを使わず、最後までアメを振舞い続ける手法を貫きます。
梓澤の真の目的までは知らなかった小畑ちゃん
最終局面の話になりますが、小畑千代はわざと公安に捕まることで公安内部にウィルスを仕込み、外部から公安のシステムを掌握して先手を取ります。
この気に乗じて梓澤は公安に毒ガスが充満したという嘘の情報が拡散するよう仕掛け、それに振り回された公安局は後手にまわって苦戦します。
しかし、公安局の情報分析の女神と称される唐之杜志恩(からのもりしおん)にハッキングを解除されてしまい敗北し、これが原因で計画はとん挫します。
ところが梓澤の計画の真の目的は公安局のシステムを乗っ取ることではありませんでした。なんと、梓澤の真の目的は自身がシュビラシステムの一員とし迎え入れてもらうことにあったのです。
結果から判断すると、梓澤は自分がシュビラシステムそのものになることを目指し、そのために小畑ちゃんをはじめビフロストという組織の力を利用しただけだということになります。
つまり、梓澤にとって小畑ちゃんは目的達成のための手段であり道具に過ぎなかったというわけです。
梓澤を信じていた小畑ちゃん
梓澤が捕まり事件が終焉を迎えると、小畑ちゃんが雪の降る公園で一人で梓澤を待つシーンに移ります。どうも小畑ちゃんは梓澤と一緒に逃走する約束をしていたようです。そういえば作戦を梓澤は慎導灼(しんどうあらた)とシュビラシステムに会いに行く直前、トラックに乗った小畑ちゃんに対して、「じゃあ、合流地点で」と確認しています。
これに対して小畑ちゃんは、「しくじんなよ、ボケ」と悪態をつきますが、梓澤が「小畑ちゃんも、気を付けて」と優しい言葉を返すと、どことなく切ない表情をしていました。
そして、待ち合わせの場所に梓澤ではなく公安局の刑事が来たことに気付くと、「なんだよ、来ねえのかよ。クソ野郎が・・・」といつもの仏頂面で悪態をついて小畑ちゃんの登場するシーンは最後になります。
2人で逃走するという行為について、22歳の暴言女子の心理状態が本人に犯罪に加担しているという自覚があるのなら合理的で当然の選択ともとれますが、1人の人間としてこの行動見つめ直すと見方が少し変わります。
小畑ちゃんは実は梓澤のことをマジで好きだったんじゃないでしょうか?
雪の降る公園で傘をさしてフードを被って梓澤を待つ姿は、暴言女子というよりも乙女の姿そのものでした。
待ち合わせ場所や待ち合わせのタイミング、その他普段の小畑ちゃんの梓澤に対する好き勝手な物言いから判断すると、小畑ちゃんは自分を認めてくれる梓澤という存在に心を許していたからこそ、最後に逃げるのも梓澤と一緒という選択肢を選んだのではないでしょうか。
残念なことに梓澤の心には小畑ちゃんではなくてシュビラシステムの仲間入りという目的しか存在しませんでした。梓澤の夢は打ち砕かれて潜在犯として収監されましたが、いずれ再び小畑ちゃんと再会する日が来たら小畑ちゃんは内心喜べるのでしょうか。
小畑千夜と梓澤の再登場の可能性は?
このままサイコパスシリーズが続けばシーズン4も放送されることになりますが、サイコパスは一度死んだキャラクターが生き返ることはなくても、狡噛信也や宜野座伸元、また常守朱のように立場を変えて物語に再登場するメンバーもいることを考えると、梓澤や小畑ちゃんの再登場も夢ではないような気がします。
サイコパスでは、シリーズのシーズンを越えて登場するキャラクターたくさんいます。
例えば狡噛信也は槙島を殺害したあと国外逃亡しましたが外務省のスカウトに応じて帰国していますし、宜野座伸元は元は監視官だったのが父親の死に直面したことで執行官として再登場しています。
六合塚弥生(くにづかやよい)や唐之杜志恩(からのもりしおん)に至っては色相が改善されて社会復帰もしくは社会復帰可能な状態になって再登場しています。
というわけで、梓澤が過去の因縁を説明する類のエピソードで収監されたままの状態で再登場するようなケースは十分に考えられます。問題は小畑ちゃんです。小畑ちゃんの問題は色相がどうなのかはっきりとしていません。
犯罪に加担したからには潜在犯認定を免れるのは無理そうですが、かといって犯罪係数オーバー300とかは絶対にあり得ません。小畑ちゃんほどのクセのあるキャラになると、公安のメンバーの仲間入りも難しそうなので再登場するにしても登場の仕方が想像できなくて困ります。
この問題を解決する最も説得力のある手段は梓澤だと思います。もしも梓澤が再登場できるなら、小畑ちゃんもセットで再登場できると思います。なんと言っても梓澤は小畑ちゃんの思い人ですから。
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