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『岸辺露伴は動かない』実写版とアニメ版を比較しながら全話あらすじ解説!

岸辺露伴は動かない・ドラマ実写版・あらすじ解説 アニメ・漫画・ドラマ

この記事では『岸辺露伴は動かない』実写版の第1話~第8話のあらすじ解説とアニメ版と比較して内容が異なる点について解説します。

『岸辺露伴は動かない』は荒木飛呂彦の人気作品『ジョジョの奇妙な冒険第4部』に登場するスタンド使い岸辺露伴が主人公を演じるスピンオフ作品で、原作の漫画をアニメ化した作品とNHKによるドラマ(実写版)の2種類ありますが、原作とドラマの実写版では異なる点が多いです。

アニメ版OVA作品のあらすじを詳しく知りたい方は『岸辺露伴は動かない』OVAアニメあらすじ・登場人物【1話~4話】で解説しています。

アニメ版・ドラマ版ともにオリジナリティーが高い作品なので全部視聴することを強くおすすめします。

『岸辺露伴は動かない』ドラマ版のストーリー構成

第1期 第1話 富豪村
第2話 くしゃがら
第3話 DNA
第2期 第4話 ザ・ラン
第5話 背中の正面
第6話 六壁坂(むつかべざか)
第3期 第7話 ホットサマー・マーサ
第8話 ジャンケン小僧

第2話:『くしゃがら』・第3話:『DNA』・第7話:『ホットサマー・マーサ』はアニメ版にはないドラマ版のオリジナル作品になります。

また、第5話:『背中の正面』・第8話:『ジャンケン小僧』は『ジョジョの奇妙な冒険』第4部で岸辺露伴が「写真のオヤジ」によって生み出されたスタンド使いたちと戦った時のエピソードを実写化したものですが、かなり脚色が加わっています。

なお、この記事であらすじの解説に使用される情報はNHK公式サイトの『岸辺露伴は動かない』から引用させて頂いています。

第1話:富豪村

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • 平井太郎:中村倫也
  • 一究:柴崎楓雅
  • 平井太郎:中村倫也

『富豪村』のドラマ版とアニメ・漫画の原作はほぼ同じ構成になっています。大筋は集明社の泉京香が富豪だけが住む山奥の家を300万円で購入するため家の主のマナーテストを受けたところ、マナー違反のペナルティーが予想以上に厳しくて大変な目に遭うという内容です。

山の主の門番のような小僧として一究という召使いが対応して泉京香のマナーをテストしますが、泉京香はことごとくテストに失敗し、それどころかマナー違反するために自分の大切にしている存在の命を奪われるというペナルティーを負わされてしまい絶望します。

傍で見ていた岸辺露伴は傲慢不遜な一究の態度とは裏腹に、ヘブンズ・ドアーで一究に『畳の縁を踏む』というマナーを連発させて、自分や泉京香のマナー違反のペナルティーを帳消しすることに成功します。

最終的に泉京香が奪われたペットや恋人の命も取り戻し、これ以上かかわるのは危険だと判断した岸辺露伴は、「再チャレンジしますか?」という一究の問いかけに「いや、帰る」と言って相手にせず帰る決断をします。

実写版とアニメ版(原作)を比較

『富豪村』のあらすじは実写とアニメで大きな違いはありませんが、細かい部分で随所に違いが見られます。

例えば、アニメ版・実写版ともに漫画のネタ欲しさに富豪村にある家を購入する点は同じですが、実写版では泉京香が彼氏の平井太郎(交通事故で過去の記憶失っている)が興味を持ったことがきっかけで自ら借金してまで購入しようとします。

これはアニメ版にはない設定で、アニメ版では泉京香が富豪村に魅せられて自分で300万払って買おうとして、それを漫画のネタにして欲しいと岸辺露伴に持ちかけます。そもそもアニメ版は泉京香の彼氏とか登場しません。

また、アニメ版では富豪村に到着して家の主に会う直前に家の前で野鳥を拾って保護するエピソードがあって、この野鳥もストーリー展開に少し関わりを持ちますが、これは実写版にはない設定です。

実写版のほうが後から作成されてこともあり、全体的に細かい肉付けがされていたりアニメ版の設定が無くなっていたりするので、大筋は同じですが細かいところで異なる点がたくさんあります。

実写版とアニメ版を比較するとアニメ版のほうが奇妙で危険な描写が見事に表現できていて、富豪村の主の怖さがヒシヒシと伝わってきますが、実写版は一究があんまり怖くないのでもう少し奇妙に演技して欲しかったです。

第2話:くしゃがら

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • 志士十五:森山未來

『くしゃがら』は『岸辺露伴は動かない』のなかでもかなりオリジナリティーの高い作品だと言えます。私個人の立場から言わせて頂くと最高傑作の位置付けです。

ある日、岸辺露伴がカフェで独りでネタについて考えていると同じ集明社の漫画家である志士十五(ししじゅうご)と偶然会ってしまいます。図々しい志士十五は嫌がる岸辺露伴にお構いなしで一方的に話しかけ相席で話をすることになります。

話の内容は最近急に仕事にこなくなった担当が持って来た『禁止用語リスト』に関することで、そのなかにどうしても意味の分からない言葉があるということでした。

意味の分からない言葉は『くしゃがら』と書かれていて、岸辺露伴も分からないと答えます。岸辺露伴でさえ分からないのなら他に聞いても無理だと考えた志士十五はいったんはあきらめますが、その後いてもたってもいられなくなり個人的に『くしゃがら』について調べ始めます。

それから1週間たったある日、岸辺露伴も『くしゃがら』について少し気になっていたため古本屋で方言の書籍を探していました。するとそこへ半ば錯乱状態の志士十五が『くしゃがら』について知らないかと尋ねてやって来ますが、あまりの乱暴さに店から追い出され岸辺露伴からも説教されます。

ところが、岸辺露伴は志士十五から話を聞いて驚きます。なんと志士十五はカフェで岸辺露伴と会って以来なにも食べずにひたすら『くしゃがら』について調べ続けていたのです。しかも書店だけでなく警察にも行ったというのです。

そこで岸辺露伴は「考えるのをやめてはどうか」というらしくない提案をして志士十五に助け舟を出すのですが、志士十五は猛反発し、どうしても頭から離れないと言って倒れてしまいます。

岸辺露伴は志士十五を部屋まで送りピザの差し入れをして家に帰りますが、帰り際に志士十五の「くしゃがらをくしゃがら知りてぇ~んだよ!」という妙な独り言を聞いてしまい、なにか引っ掛かるものを感じます。

その後、集明者の泉京香が家に来て志士十五の担当がみつかったという事実が発覚します。実家まで会いに行った泉京香が聞いた話では、『くしゃがら』は絶対に知ろうとしてはいけない言葉だが、志士十五に引き受けてもらったら憑き物が取れるように治ったというのです。

つまり、姿をくらませていた志士十五の担当は実は『くしゃがら』に憑りつかれて仕事ができなくなっていたけれど、志士十五に『くしゃがら』を調べさせることで解決したというのです。ようするに『くしゃがら』は言霊のようなもので、その言葉に執着する人に伝染するのです。

岸辺露伴と泉京香が話をしている最中、ピザを食べながら志士十五が家に入って来ます。そして前のように『くしゃがら』と叫びながら掴みかかってくるのです。

岸辺露伴はヘブンズ・ドアーで志士十五を本にすると、「1カ月の記憶を全て忘れる」と書き込むことで『くしゃがら』を忘れさせることに成功しトラブルは解決します。

また、古本屋の店主も『くしゃがら』に憑りつかれていたため、「3日間の出来事を覚えていない」と書き込みくしゃがら地獄から解放します。

第3話:D.N.A

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • 平井太郎:中村倫也
  • 片平真依:瀧内公美
  • 片平真央:北平妃璃愛(きたひらゆりあ)
  • 事故で亡くなった恋人男性(あきら):奥野瑛太
  • テレビニュースの声優:桜井孝宏

『DNA』はドラマ版の完全オリジナル作品で感動的なストーリー作品です。

ある日、岸辺露伴の担当である泉京香が6年前の交通事故で記憶喪失になり社会復帰できないでいる彼氏の平井太郎を連れて家を訪れますが、カフェへ行こうとしていた岸辺露伴と階段道でバッタリ出会います。

会いに来た理由は、前に『くしゃがら』の件で志士十五に催眠術を使ったという話を信じていて、それを平井太郎にも使ってもらうためでしたが岸辺露伴は泉京香の話に全く耳を貸そうとせず断ります。

ところが、この3人が話している横を知らない親子(片平真依と娘の真央)が通りかかり、真央は急な階段のすれ違いざまに平井太郎の腕を掴み「おうちへ行こう」と話しかけ、平井太郎は転倒してしまいます。責任を感じた片平真依は平井太郎にすぐに近くの病院へいくことをすすめ、5人はいっしょに病院へ向かいます。

岸辺露伴は病院で5歳になる娘の真央を頑なに隠そうとする片平真依に違和感を感じつつ、娘の真央に強い興味を抱きます。また、平井太郎の検査はしばらく時間がかかるようだったので、その間に岸辺露伴は泉京香を説得して片平真依の家へ案内させるよう仕向けます。

実は片平真依は有名なインテリアコーディネーターで集明社つながりで泉京香に顔と名前を知られていたので、泉京香は会社の力を借りて片平真依の家を訪問できるよう手配できたのです。

口実は娘のことで悩んでいる片平真依にカウンセラーとして岸辺露伴が訪問するということにして、家に着くなり岸辺露伴は勝手に中に入り真央の部屋に入ります。そこで真央を本にしてわかったことは母親である片平真依こそが真央の心を閉ざしているという事実でした。

真央は両目が普通の人とは違う色をしている他、反対言葉ばかりを話し、家では自分で作った布の隠れ家に籠って外に出ようとしない生活が続いており、母親の片平真依はそんな真央が社会に馴染めないのではないかと悩み、5歳になるにも関わらずカバー付きのバギーに載せるなどして隠し続けてきたのです。

ところが、岸辺露伴が真央の心の原因について説明している間に、真央は姿を消して家を出て行ってしまいます。なんと真央は岸辺露伴と同じ『ギフト』(能力のこと)を持ったレアな子供だったのです。

姿を消した真央は検査を終えて公園で座っている平井太郎のもとに引力で引き寄せられたかのように辿り着き、2人は公園で実の親子のように遊びます。それを見た母親は真央がこんなに明るく遊んでいる姿を見たことがないと驚き、泉京香も平井太郎がこれほど喜んでいる姿を見たことがないと驚きます。

そして次の瞬間、泉京香と片平真依の会話から物語のカギとなる真実が語られます。それは6年前に真央を身籠った片平真依と夫が交通事故に遭い夫だけが死亡した後、夫は複数の人間に臓器提供していたようですが、ちょうど同じ時に平井太郎も交通事故に遭い誰かから臓器移植を受けていたのです。

物語がほぼ核心に迫ったところで岸辺露伴は4人をヘブンズ・ドアーで本にして読み事実確認をします。実は平井太郎に臓器提供したのは死んだ真央の父親で、真央は臓器移植によってDNAと記憶が移された平井太郎を父親のように慕っていたことがわかたのです。

この件がきっかけで平井太郎は片平真依と結ばれ泉京香は失恋しますが、逆にますます岸辺露伴に興味を持つようになります。

第4話:ザ・ラン

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • 橋本陽馬:笠松将
  • 橋本陽馬の彼女:早村ミカ
  • ジムの会員1:小水たいが
  • ジムの会員2:濱正悟

『ザ・ラン』は岸辺露伴がトレーニングジムで橋本陽馬という青年と出会い奇妙な関係に引きずり込まれてしまう面白いエピソードです。

橋本陽馬は俳優になるためのトレーニンの一環でランニングをしていましたが、六壁坂をお気に入りコースとして走るうちに、自分でも気付かない間にトレーニングの邪魔になる存在を無慈悲に排除する人格へと変容していきます。

そんなある日、橋本陽馬はジムで体を鍛えていた岸辺露伴と知り合いになります。2人はトレッドミルで先に時速22㎞に到達したほうがストップボタンを押せるというルールを決めて勝負しますが、橋本陽馬は一回目の勝負に負けてしまい転んで悔しい思いをします。

その後さらにトレーニングを重ねた橋本陽馬は居候している彼女の部屋に勝手にボルダリングのトレーニング設備を設置するなど身勝手な行動がエスカレートしていき部屋から追い出されてしまいますが、人のいない夜のジムで岸辺露伴にトレッドミルで2回目の勝負に挑みます。

2回目の勝負は先に時速25㎞に到達したほうがストップボタンを押せるルールで、橋本陽馬はなんなく岸辺露伴に勝利します。ところが、事前にヘブンズ・ドアーの能力でストップボタンを岸辺露伴のトレッドミルに向けて押すよう書き込まれていたため、勝負には勝ちましたが機械の回転で窓の外へ投げ出されてしまいます。

一方、岸辺露伴は勝負の後で事前に橋本陽馬を本にして読んだ時のことを思い出します。彼がトレーニングの邪魔をした人を彼女を含めて4名「取り除いた」ことや、お気に入りのランニングコースに「六壁坂」と書かれていたことを思い出し、橋本陽馬の奇怪な行動の背景に六壁坂の存在があることを確信します。

実写版とアニメ版(原作)を比較

『ザ・ラン』は実写版とアニメ版で根本的に異なる点があります。それは実写版の『ザ・ラン』のストーリーは六壁坂と深く関わっていますが、アニメ版の『ザ・ラン』は単独の独立したストーリーで他のエピソードとは全く関係がないということです。

アニメ版では純粋に体を鍛えることに専念した橋本陽馬が『筋肉の神』ホメロスに憑りつかれて神の化身となり、やがて足や背中の筋肉が翼の形に成長するという異様な設定ですが六壁坂とは無関係です。

その一方、ドラマ版の設定は走ることに憑りつかれた橋本陽馬という俳優志望の青年がトレーニングジムで岸辺露伴と偶然出会い、体を鍛えていることに自信を持っている岸辺露伴にトレッドミルで勝負を挑む設定になっていて、橋本陽馬の奇怪な行動の背景に六壁坂(むつかべざか)の影響力があることになっています。

つまり、実写版では『六壁坂』と『ザ・ラン』が無関係ではないのですが、アニメ版では2つのエピソードは全くの別物です。

実写版とアニメ版では根本的なストーリー設定が異なるので比較するのが難しいですが、アニメ版のほうが橋本陽馬の変人ぶりを見事に表現できているのは間違いありません。

筋肉の形が鳥の翼のような形に成長するところなど、実写では表現できない奇妙な部分を表現できるのはアニメの特権だと思います。

第5話:背中の正面

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • 乙雅三:市川猿之助

『背中の正面』は妖怪伝説を取材するために六壁坂がある地域の山を買い占めて破産した岸辺露伴から山を買い戻すため、株式会社MSリゾートの営業マンである乙雅三(きのと まさぞう)が家を訪れるところから始まります。

岸辺露伴は背中を見られたくない乙雅三の気持ちを無視して好奇心から背中を見てしまい、その結果乙雅三は死んでしまいます。ところが乙雅三に憑依していた妖怪が岸辺露伴の背中に乗り移り買った山を返すよう迫り続けます。

岸辺露伴は背中に憑りついた妖怪を取り外そうとしますがヘブンズ・ドアーは通用せず、それどころか他人に背中を見せられないため行動が制限され窮地に立たされます。

最終的に岸辺露伴が取った作戦は『平坂』という振り返ってはいけない場所へ行き、そこでわざと泉京香に背中を見せることで、岸辺露伴から泉京香の背中へ乗り移るために振り返ってしまった妖怪はあの世の力によって連れて行かれてしまい、岸辺露伴の背中から離れてしまいました。

岸辺露伴の背中に憑りついたものはドラマでは妖怪ですが原作ではスタンド(チープ・トリック)です。ただし、振り向いてはいけない場所で振り向かせて取り除くという結末は全く同じ設定になっています。

実写版とアニメ版(原作)を比較

『背中の正面』はアニメ版にはないエピソードですが、『ジョジョの奇妙な冒険第4部』で岸辺露伴がチープトリックというスタンドと戦った時のエピソードを大筋で実写化した作品だと言えます。

ただし、実写版・『ジョジョの奇妙な冒険第4部』ともに背中を見られるのを異様に嫌がる乙雅三(きのと まさぞう)が登場する点は同じですが、背中を見られたくない理由や乙雅三が岸辺露伴の家へ来た理由が全く異なります。

『ジョジョの奇妙な冒険第4部』の乙雅三はスタンドに憑りつかれていて、他人に背中を見られると憑依したスタンドが背中を見た人に乗り移って宿主が死んでしまうため背中を見られたくないという理由でしたが、実写版では仕事で六壁坂へ行った乙雅三が妖怪六壁坂に憑りつかれた設定になっています。

つまり、『ジョジョの奇妙な冒険第4部』も実写版も背中を見られてしまうと宿主が死んでしまう点は同じですが憑依している存在が別物で、憑依している理由も全く異なるのです。

実写版では『背中の正面』と『ザ・ラン』の2つのエピソードは六壁坂の存在が深く関わっていて、ともに妖怪六壁坂が人間に憑依して悪さをしています。

『背中の正面』は実写版と原作のどちらが良いか比較のは難しいです。原作ではスタンドであるチープトリックが岸辺露伴をギリギリまで追い詰めるエピソードがかなり面白いですが、実写版ではその点が上手に表現できていないというか足りません。

最後に背中に憑依した存在をあの世に連れて行かせる手段もほぼ同じで、振り向いていはいけない通路の名前や場所が異なるだけなのは問題なかったと思います。むしろ実写版のカゴメカゴメの通路は斬新で良かったと思います

原作のアニメ版で岸辺露伴がチープトリックを倒した方法については、ジョジョの第4部で岸辺露伴のヘブンズ・ドアーがチープ・トリックを倒した方法で詳しく解説しています。

第6話:六壁坂(むつかべざか)

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • 大郷楠宝子:内田理央
  • 釜房郡平:渡辺大知
  • 大郷楠宝子の婚約者(修一):中島歩

『六壁坂』は岸辺露伴が六壁坂に実際取材をしに行った際のエピソードで、六壁坂には他人の目の前でわざと死ぬことで死後ずっと目撃者に世話をしてもらうことを生き甲斐にする妖怪がいることが判明します。

岸辺露伴は橋本陽馬や乙雅三の一件で六壁坂についてますます興味を深めていましたが、とうとう集明社の泉京香と六壁村へ取材に行くことになります。

バスで現地に到着した岸辺露伴は石畳の階段を登る途中で子供にサインをねだられますが、そこに偶然子供の母親が現れて家に案内されることになり、子供のために座敷でサインを書くことになります。

露伴はそこで自分が取材のために付近の山を購入したことが大きな噂になっていることを聞かされ、念のために子供の母親を本にして情報を読みますが、それにより母親(大郷楠宝子)が体験した奇妙なエピソードを知ってしまいます。

記憶によると、大郷楠宝子は過去に言い名付けがいるにも関わらず家に住み込みで働いていた庭師の青年(釜房郡平)と恋仲になっていましたが、不慮の事故で釜房郡平を死なせてしまいます。

ところが死んだ釜房郡平の体は止まることなく出血が続き、大郷楠宝子は出血を止めるために結婚してからも隠した釜房郡平の死体の面倒を見続けているという奇妙な内容でした。

ところがこの奇妙な行動こそ六壁坂の妖怪が大郷楠宝子に憑依して世話をさせているという驚愕の事実が判明するのです。そして、その妖怪はどうやら親から子へと世代を超えて憑依していくことが分かります。

実写版とアニメ版(原作)を比較

『六壁坂』の実写版のあらすじはアニメ版とほぼ同じです。ただし第4話『ザ・ラン』に登場した橋本陽馬と第5話『背中の正面』に登場した乙雅三(きのと まさぞう)の2人がともに六壁坂に来ていたという点は実写版のオリジナル設定でアニメ版とは完全に異なります。

また、岸辺露伴は大郷楠宝子(おおさとなおこ)をヘブンズ・ドアーで本にすることで彼女の生い立ちや釜房郡平(かまふさぐんぺい)が死んだ後も死体の世話をし続けている事実を知りますが、この点に関しては実写版・アニメ版で全く同じ設定になっています。

ただし、実写版では大郷楠宝子に息子もいることになっていて、「他人に世話をする妖怪がいる」ということを集明社の泉京香に見せようとするシーンがありハラハラしますが、息子は泉京香におんぶしてもらっているうちに寝てしまい、目を覚ますと自分が話したことを忘れているというエピソードがあって、これはアニメ版にはない設定です。

また、アニメ版では露伴が六壁坂で体験した妖怪を他人の目の前で死ぬことを最高の幸福と感じて世話されて生きることを目的にする妖怪の名前を『妖怪六壁坂』と名付けますが、ドラマ版では『六壁坂の妖怪』というひとくくりで表現しています。

そのため、実写版では釜房郡平や乙雅三に憑りついていた『なにか』も『六壁坂の妖怪』のひとつとして表現されています。

『六壁坂』に関しては実写版もアニメ版も個人的にはほとんど評価は変わりません。全てのエピソードのなかで『六壁坂』は最も違いが少ないと言えます。逆に言うと、だからこそ面白さで順位を付けるとするなら最下位です。

第7話:ホットサマー・マーサ

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • イブ:古川琴音
  • 宮司:酒向芳
  • 宮司の息子:山本圭祐

『ホットサマー・マーサ』はドラマ版では岸辺露伴が連載する『ピンクダークの少年』の敵キャラクターとして描かれていて、岸辺露伴は『ホットサマー・マーサ』をどう描くべきかについてとことん悩みます。

コロナ禍の世の中でマスクを着ける生活に限界を感じていた岸辺露伴は自分が鬱状態かもしれないと自覚し、愛犬のバキンを連れて近所の境内へふらっと散歩へ出かけます。

岸辺露伴は境内の裏に神木の傍らに立ち入りできないよう入口が閉ざされた祠があるのを発見し、塞いでいる蓋をどかして中へ入ります。ところが、祠から出て家に帰るとデザインに悩んでいたはずの『ホットサマー・マーサ』の丸い頭がすでに4つになって出版されていて驚くとともに激怒します。

当初、泉京香が勝手にデザインを決めて出版されたのだと思い込み激しく責めますが、実は神木の祠の中に置いてあった鏡から出てきた『やぶばこほうし』が自分と入れ替わって勝手にやったことだと分かります。

つまり本当の自分は3カ月間ずっと祠の中にいて記憶がないだけで、感覚的には時が3カ月先へ飛んだようになっていたのです。そして、過ぎた時間を元に戻すことはできないが『やぶばこほうし』が起こした事実を元に戻すことは可能だと聞き、すぐに実行します。

ところがその試みは陶器に映った姿を鏡に見られてしまい失敗に終わり、それどころか時間はさらに3カ月先へと進んでしまいます。なんと岸辺露伴は教わった手順を実行したつもりで失敗し、自分の姿を鏡に映して再度『やぶばこほうし』を引き出してしまったのです。

そこでは、岸辺露伴はストーカーのファンの女性(イヴ)に妊娠させている他、合鍵を持っている編集部の泉京香は勝っ手に家に入ったということで嫉妬心から殺されそうになります。

岸辺露伴自身も身動きが取れない状態にされて窮地に立たされますが土壇場で自分の左手を本にして見せ、「ここに君のことが好きだとか嫌いだとか真実が書いてある。読みたくないか?」と罠にかけて成功します。

そこには、「それを見た者は祠に行って鏡を左に3回まわす」と書かれていたのです。ストーカーの女性は祠へ行って『やぶばこほうし』のやったことを元に戻し、全ては解決します。

第8話:ジャンケン小僧

登場人物

  • 岸辺露伴:高橋一生
  • 泉京香:飯豊まりえ
  • 大柳 賢:柊木陽太

第8話の『ジャンケン小僧』は荒木飛呂彦の『ジョジョの奇妙な冒険第4部』に登場するスタンド使い大柳賢(おおやなぎけん)と岸辺露伴の対決を描いた作品の実写版で、スタンドという名詞が登場しない点を除いてほぼ忠実に原作を再現した作品だと言えます。

大柳賢の設定はドラマ版では岸辺露伴が連載している『ピンクダークの少年』に登場する『ホットサマー・マーサ』という新登場の敵のデザインについて、丸い頭が3つに描くべきなのに4つなっていることに対して納得がいかない読者ファンということになっていますが、原作では杜王町に住むただの少年が『写真のオヤジ』の弓と矢でスタンド使いにされた設定になっています。

ドラマでの大柳賢はホットサマー・マーサのデザインを誤った岸辺露伴に『ピンクダークの少年』を描き続ける資格はないという妄想を通り超えた欲求を現実化させ、直接岸辺露伴の家を訪れてジャンケンで勝負をするよう要求します。

このジャンケン勝負は1回かつごとに相手の能力を3分の1奪えるというルールになっていて、ルールを知らずにジャンケン勝負に応じてしまい負けると能力を部分的に奪われてしまいます。

岸辺露伴は度重なる大柳賢の挑発に負けてしまいジャンケン勝負に応じてしまったことで強制的に相手の土俵に引き込まれてしまい、危うくヘブンズ・ドアーの能力を失うところまで追い詰められます。

しかし、最後は精神力と知恵比べで岸辺露伴が勝利するという点はドラマも原作も同じです。

実写版とアニメ版(原作)を比較

『ジャンケン小僧』は『ジョジョの奇妙な冒険第4部』では『ジャンケン小僧がやって来た』という表題になっていて、殺人鬼のスタンド使いである吉良吉影の死んだ父親(写真のオヤジ)に弓と矢で射貫かれた大柳賢がスタンド使いになって岸辺露伴の前に立ちはだかる設定になっています。

この点、実写版では『四つ辻』の悪い影響を受けて神社の祠に入ってしまい『やぶばこほうし』によって3つにするはずだったホットサマー・マーサの頭を4つにされてしまった岸辺露伴に怒りを覚えた大柳賢が、露伴にはピンクダークの少年を描く資格はないと言って攻撃をしかけるストーリーになっています。

大柳賢がジャンケンにやたら拘って、ジャンケンに勝つごとに岸辺露伴の能力を奪っていくという話の流れは全く同じですが、大柳賢という不思議な能力を持った少年が誕生したきっかけや大柳賢が岸辺露伴と戦うことになる理由が『ジョジョの奇妙な冒険第4部』と実写版で完全に異なります。

どちらが面白いかと聞かれれば難しいですが、個人的には『ジョジョの奇妙な冒険第4部』の原作のほうが大柳賢の頬っぺたに弓で開けられた穴が開いていたりしてもっと奇妙で面白いですが、実写版はホットサマー・マーサという新しい要素が加わっていて素敵だと思います。

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