ジョジョの奇妙な冒険第5部のリゾット・ネエロはボスに勝っていた?

ジョジョの奇妙な冒険第5部(黄金体験)でボスのディアボロをギリギリのところまで追い詰めたにもかかわらず、キングクリムゾンの圧倒的な能力の前に返り討ちにあってしまったヒットマンチームのリーダーがリゾット・ネエロです。こいつは半端なく強くてもうちょっとのところでボスを倒してしまいそうでしたが、見事な最後を飾ってくれました。

ボスのディアボロに恨みを抱くヒットマンチームの裏切り行為

ジョジョの奇妙な冒険第5部は主人公のジョルノ・ジョバーナがイタリアマフィアの頂点の登り詰めるために、パッショーネという組織のボスを倒すことを最終目標としたストーリーですが、それとは別の理由で組織に裏切り行為を働く者たちも存在します。

パッショーネを構成する複数のチームのひとつヒットマンチームがまさにそうで、ヒットマンチームは組織の利益を守るために暗殺を生業とする汚れ仕事を専門に請け負っていました。

ところが、日常的に命のやり取りをする危険な仕事にもかかわらず、ヒットマンチームの評価は組織では決して高くなく、いつの日からかリゾット・ネエロをリーダーとするヒットマンチームは組織に反感を抱き、ボスを倒して組織が牛耳っている利権を横取りしようと考えるようになります。

しかし、ボスの正体もスタンド能力の実態も分からないままだと勝ち目がないと考えたヒットマンチームは、ある日ボスに隠し子である娘がいることを突き止め、娘を確保してボスの正体の手がかりを得ようと行動します。

その結果、ソルベとジェラートという同性愛のメンバーが組織の者(恐らくチョコラート)に捕まり、ソルベは生きたまま体を輪切りにされたうえ、額縁に入れられて配達されるというムゴイ制裁を受けます。

また、ジェラートはソルベが殺される状況を目の前で見せつけられたため、口を縛るために巻き付けられた布を飲み込んで窒息死してしまいます。

ヒットマンチームのメンバーたちは、2人がボスの娘の存在を突き止めようとして殺害されたことを確信し、以後一切ボスの娘の話に触れないことを誓います。

そんなある日、パッショーネの幹部であるポルポが死亡し、後任に若手のブチャラティーが選ばれることになります。ブチャラティーは生前のポルポから遺産の隠し場所を任された唯一の存在だったため、ポルポが死んだあと遺産を横取りして組織に献上することで幹部に成りあがったのです。

ところが、幹部になったブチャラティーが初めて受けたボスからの命令は、実の娘を護衛して指定した場所まで無事に送り届けるという内容で、この情報を察知したヒットマンチームはかつての恨みを晴らそうと再び動き出すのでした。

ブチャラティーの仲間に返り討ちにされてしまうリゾットの仲間たち

ここからジョルノ・ジョバーナを始めとするブチャラティーのチームのメンバーと、パッショーネの裏切り者であるヒットマンチームのメンバーが、ボスの娘であるトリッシュをめぐってスタンド合戦を繰り広げます。

結論から言うと、ヒットマンチームのメンバーはかなりの強者揃いでしたが、全員ブチャラティーたちに負けてしまいます。

バトル1:ナランチャVSホルマジオ

まず最初にホルマジオが単独行動をしたナランチャを街で捕獲し、自身のスタンドであるリトルフィートの能力でナランチャを手のひらサイズの小人にして窮地に追い込みますが、

ナランチャのエアロスミスが路上駐車してあった車に発砲して引火させたことでホルマジオに大やけどを負わせ、一騎打ちの末に勝利します。

バトル2:フーゴVSイルーソ

マン・イン・ザ・ミラーのイルーソはジョルノとアバッキオ、そしてフーゴたちを尾行し、遺跡で3人を追いつめますが、フーゴのパープル・ヘイズの殺人ウィルスに感染して敗北します。

この際、アバッキオは片手を切断する重症を負い、ジョルノもフーゴのパープルヘイズに感染して死にかけますが、アバッキオの手はブチャラティーのジッパーで繋いでもらい、ジョルノのウィルスは免疫を持った蛇を生み出すことで解決しています。

バトル3:ブチャラティーVSプロシュート&ペッシ兄弟

遺跡でボスの命令通り鍵を入手したブチャラティーたちは列車で目的地に向かおうとしますが、駅でボスの手配したスタンド使いの亀を拾い、亀の甲羅に鍵をはめ込むことで亀の胎内に避難することに成功します。

ブチャラティーたちを追跡していたプロシュートとペッシの兄弟は、当初ブチャラティーたちが突然雲隠れしたことに動揺しますが、プロシュートのスタンド(ザ・グレートフル・デッド)の能力で射程内の生物を高速で老化させることで、亀の中からブチャラティーたちをいぶり出すことに成功します。

亀の中ではジョルノとナランチャの老化が酷くて身動きできなかったため、ブチャラティーとミスタの2人が亀から出て列車のスタンド使いを探して倒そうと動き出します。

ところがミスタはあと一歩でペッシを倒せそうなところで兄のプロシュートに腕を掴まれ、グレートフルデッドで急激に老化させられて戦闘不能に陥ります。

この後、プロシュートとペッシの兄弟をブチャラティーひとりが相手をすることになりますが、このエピソードはブチャラティーの強さが最もアピールされたのは間違いありません。

ブチャラティーは兄のプロシュートを列車の外に放り出し、列車が止まった後で車外で弟のペッシにも勝利します。ブチャラティーの覚悟とスティッキー・フィンガーズの能力の前にヒットマンチームの2人は命を落とします。

バトル4:ジョルノVSメローネ

プロシュートたちが列車でブチャラティーたちに敗北したことを知ったメローネは、自身のスタンド(ベイビー・フェイス)を発動させ、ブチャラティーたちの元へ向かわせます。

ベイビー・フェイスは遠隔パワー型のスタンドで、生命を物質に変える能力を持っています。これはジョルノの物質に生命を与える能力と真逆で、ジョルノはこの出会いを運命的だと感じています。

ベイビー・フェイスの能力は特殊な上にパワーも強く、ジョルノはゴールドエクスペリエンスで応戦しますが苦戦をしいられます。片目をえぐられたうえに喉をえぐられ、助けを呼べない状態まで追い込まれるジョルノでしたが、ゴールドエクスペリエンスの能力で見事ベイビー・フェイスを撃退することに成功します。

ただし、ベイビー・フェイスは遠隔型のスタンドなので、スタンド使いであるメローネは倒せていません。そこでジョルノはメローネのもとにベイビー・フェイスの残骸から生み出した毒蛇を送り届け、メローネは蛇に噛まれて死亡します。

バトル5:ミスタVSギアッチョ

メローネの追跡を逃れてボスの指定する場所へ急ぐジョルノとミスタでしたが、2人が乗った車を氷のアイススーツを身にまとって追いかけてきたのがギアッチョです。

ギアッチョの能力は身の回りの水分を瞬時に凍らせることのできる特殊なもので、自身を覆うアイススーツもスタンドそのものです。

ギアッチョはジョルノ達を海に落して凍らせることで身動きできないように図りますが、ミスタだけが陸上へ逃げのびボスの指示したメッセージを取りに行こうとします。

ギアッチョは氷で全身を保護しているのでミスタのセックスピストルズの弾丸でさえ無力化しますが、背後にある空気穴に突起物が刺さるよう追い込まれ、セックスピストルズにとどめの一撃を撃ち込まれたことで首に致命傷を負い絶妙します。

この闘いに勝利したことでブチャラティーたちはボスの指示したものを全て受け取り、後は指定された場所までトリッシュを送り届けるだけというところまでたどり着きました。

一方でヒットマンチームはリゾットを除いた他のメンバーは全員ブチャラティーの仲間に負けてしまったため、残るはリーダーのリゾット・ネロだけになってしまいました。

ボスの側近ドッピオと偶然出逢ったリゾットの結末

最後に独りだけとなったヒットマンチームのリーダーであるリゾットは、自らボスの生まれ故郷であるサルディニア島を訪れます。リゾットはボスの過去の恋人の写真だけを手がかりにして来ただけで、ボスがここにいるという確証までは掴んでいませんでした。

ところが、リゾットは写真に写っている場所を探す過程でたまたま海の見える丘の上に立つドッピオという青年と出会います。ドッピオは一見おどおどして無防備であるかに見えましたが、次の瞬間リゾットはドッピオがただの青年ではないことを見破ります。

それは、リゾット同様ボスの手がかりを追っているブチャラティーの仲間であるナランチャのエアロスミスがリゾットたちの傍を偵察のために旋回しているのに気付いた時、リゾットだけでなくドッピオもエアロスミスのプロペラの音に反応しているのを見逃さなかったからです。

その事実を突きつけられると同時にドッピオの態度は豹変し、正体を現したドッピオとリゾットの一騎打ちとなります。

リゾットのスタンド(メタリカ)は鉄分を操作して実物の刃物を生み出すことができる能力を持っており、リゾットはこの能力でドッピオの体内の血液を次々カミソリやハサミなどの刃物に変えて重症を負わせます。

攻撃されていることは分かるけれど攻撃の方法やスタンドの能力が分からないドッピオは、額に着いたエピタフ(キングクリムゾンの能力の一部)を頼りに数秒後の事実だけを直視します。

喉からハサミが飛び出したり、足が吹き飛ばされたり、頭が吹き飛ばされる未来を見せられながらも、ドッピオは次々と未来を違う形にして乗り越えていきます。

途中でリゾットの能力の正体に気付いたドッピオは、大量出血で動くのもままならない状態に追い込まれ、あともう少しで命が尽きるというところで、ナランチャのエアロスミスが自分たちを狙っていることを利用してリゾットだけを狙い撃ちさせることに成功し難を逃れます。

これによりリゾットは、あと一歩のところでドッピオ(ディアボロのもうひとつの人格)を倒せるところまで追い詰めておきながら、ギリギリのところで自分が返り討ちに遭って命を落としてしまいます。それもボスの能力ではなくナランチャのスタンド能力で。

死ぬ間際、今まで戦っていた相手が実はボスかもしれないという予感を抱いていたリゾットでしたが、最後にそれは確信に変わっていました。そして、「ひとりでは死なねえ」と言ってボスを道連れにしようとしますが、キングクリムゾンの時を消し飛ばす能力のまえに完敗します。

勝っていた!俺は勝っていた!

負け惜しみでもなんでもなく、リゾットは死ぬ間際に自分が勝っていたはずだと信じたままこの世を去ります。また、ディアボロもリゾットに対してここまで自分を追い込んだことに誇りを持ったまま死ぬべきだと言っていましたが、実際その通りとなってしまいました。

ハッキリ言ってリゾット・ネエロのメタリカの能力は桁外れに危なかったのは事実です。なぜなら、ボスは正体がバレることを恐れてドッピオが正体を現してキングクリムゾンの全ての能力を使うことを制御していましたが、最初から全ての能力を使って戦っていたとしても必ず苦戦したはずだからです。

いくらキングクリムゾンの能力で自分に不都合な時間だけを消し飛ばすことができたとしても、攻撃されている仕組みが全く分からないとなると反撃のしようがありません。

最後に勝てたのはナランチャの能力を逆手に取って悪用できたからであって、純粋に一対一で闘っていたら負けていた可能性のほうが高かったはずです。

大量出血して皮膚の色が黄色くなってしまった時点で、もはやスタンド能力で勝てたとしても出血多量で死んでいたでしょうし、リゾットとディアボロのエピソードはジョジョの奇妙な冒険第5部の中でもかなり重要な位置を占めるものだと思っています。

ドッピオことリネガー・ドッピオはこの後ローマのコロッセオでポルナレフと再会した後、弓と矢の力でレクイエムとなったシルバー・チャリオッツ・レクイエムの影響でこの世から消滅してしまいます。

そもそもディアボロの二重人格のうちのひとりであるドッピオ青年は体はボスでありながらも魂は独立していたのです。それがレクイムの影響でボスの体から引きはがされて行き場を失い、椅子取りゲームであぶれた敗者のようにこの世から消えてしまいました。

ジョジョの奇妙な冒険史上、最強伝説のひとりに数えられるリゾットを倒したドッピオでさえ、最後はあっけない散り方をさせるというのは、なんとも荒木先生らしくて面白いと感じたのは私だけでしょうか。

 

 

 

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