ゴールド・エクスペリエンスの能力と疑問点を事例をもとに検証してみた

ジョルノ・ジョバーナ アニメ

ジョジョの奇妙な冒険第5部『黄金体験』の主役であるジョルノ・ジョバーナはディオの息子であるだけでなく、生まれながらのスタンド使いで、物質に生命を与えることができます。

ジョジョの奇妙な冒険第1部~第6部のなかで私が一番気に入っているのが第5部なのですが、ひとつだけ解せない点があります。それはジョルノが生命を与えて誕生した生物が攻撃を受けた場合、ダメージが攻撃した相手にそのまま跳ね返るという設定で始まったのですが、後半から矛盾した描写が見られるようになり、ルールがあやふやになってしまったことです。

以下、ジョジョの奇妙な冒険第5部の冒頭でジョルノが初登場するシーンから順番に、ジョルノがスタンドを使って戦ったエピソードを例にあげて解説します。

カエルを叩いた涙目のルカはダメージを受けて再起不能になった

ジョルノの初登場は鮮烈というよりはやや地味で、道化師っぽいものを感じました。空港でマフィアのメンバーである涙目のルカにショバ代を強要され、断ったことで涙目のルカの逆鱗に触れてしまいます。

ルカは持ち歩いていた”SPQR”の文字が刻印されたスコップでジョルノの服にしがみついていたカエルをジョルノごと力いっぱい殴りつけますが、実際にダメージを受けたのはルカのほうで、後頭部が陥没して再起不能になってしまいます。

この時ルカがスコップで叩いたのはジョルノが広瀬康一から盗んだスーツケースに生命を吹き込んでカエルに変化させたもので、カエルもジョルノも一切ダメージはないことから、ジョルノの能力で誕生した生物に攻撃を加えると、攻撃したものにそのままダメージが跳ね返ることが分かります。

後で分かることですが、ルカは再起不能で使い物にならなくなり、組織のメンバーであるブチャラティーに始末され、ルカのことが原因でジョルノは空港でルカを再起不能にした犯人としてブチャラティ―から報復を受ける羽目になります。

ともあれ、この段階ではジョルノ能力のひとつである物質に生命を与える力はスーツケースをカエルに変える形で発現しているし、誕生したカエルがスコップで殴られてもカエルには一切ダメージがないことが確認されています。

ジョルのが急成長させた木をエコーズで叩いた広瀬康一はダメージを受けた

空港で広瀬康一のスーツケースをカエルに変えて盗んだジョルノでしたが、広瀬康一に居場所を突き止められて追いかけられることになります。

エコーズのスリーフリーズを使ってジョルノを地面に押さえつけて捕まえようとする康一でしたが、ジョルノは地面の敷石に生命を吹き込んで木を誕生させると、木は急成長してジョルノを高く持ち上げて助けることになります。

急いでエコーズで木を叩いてジョルノを振り落とそうとする康一でしたが、ダメージを受けたのは康一のほうで木もジョルノも一切ダメージを受けていません。

このことからもジョルノが物質に生命を吹き込んで生まれた生物に誰かが攻撃を加えると、攻撃を加えた本人にダメージがそのまま跳ね返ることがわかります。

話はブチャラティとのバトルシーンに続きます。

ブチャラティーの折れた歯から生まれたハエを叩い少年はダメージを受けた

パッショーネの構成員であるブチャラティーは涙目のルカの件でジョルが犯人に違いないと疑い、直接会って確認することになります。

ジョルはいつもの軽いノリで適当に胡麻化そうとしますが、ブチャラティーは汗の味からその人が嘘をついているか否か判断する特殊な才能を持っていて、ジョルノが嘘をついていることを見破ります。

その結果、ジョルノはケーブルカーの車内でブチャラティーに始末されそうになり、ブチャラティーのスタンド:スティッキーフィンガーズの能力で首の皮がようやく繋がっている状態まで追い込まれます。

ところが、物質に生命を与えることのできるジョルノの能力は、人間に対して使用されると意識だけを暴走させて肉体の動きを無力化することが可能で、ジョルノのゴールドエクスペリエンスに殴られたブチャラティーは意識だけが暴走してしまい、歯を折られて死ぬような痛みを感じ続けるという攻撃に遭い、ケーブルカーから降りて逃亡を図ります。

すかさず後を追うジョルノでしたが、ブチャラティーは自身のスティッキーフィンガーズの能力で、通りがかりの少年の体内にジッパーを空けて入り込み、姿を隠してしまいます。

この時、ジョルノはケーブルカーで拾ったブチャラティーの折れた歯に生命を与えてハエに変え、ハエがブチャラティーの元へ戻ることで隠れている場所を突き止めようとします。

そして、ハエにたかられてイライラした少年が怒ってハエを叩くと、ハエに与えられたダメージが少年に跳ね返り、ダメージを受けた少年の体内にいたブチャラティーも体中から放り出されて居場所がバレてしまいます。

闘いの結末はともかく、ここでもジョルノが生命を与えて誕生した生物に攻撃を加えると、攻撃した本人にダメージが跳ね返る設定は維持されています。

ブチャラティーとの一件の後、ジョルノがスタンド能力を駆使して本格的に個人バトルに参戦するのは、この後すぐ出会うことになる敵は4人です。

  1. パッショーネの幹部ポルポのスタンド:ブラック・サバス
  2. ヒットマンチームのメローネの遠隔方スタンド:ベイビィ・フェイス
  3. 組織の切り札チョコラートのスタンド:グリーン・デイ
  4. パッショーネのボスであるディアボロのスタンド:キング・クリムゾン

ただし、ベイビィ・フェイスとキング・クリムゾンとの闘いを除き、他の2人との闘いではジョルノが物質に生命を与えることはあっても、その生物に敵が攻撃を加えるという描写はないので、検証の材料になりません。

ブラック・サバスはジョルノが地下の木の根に生命エネルギーを吹き込んで急成長させた木の陰に入って攻撃してきましたが、木が成長を終えて枯れて消滅したことで日陰がなくなり、太陽の日に晒されて消滅します。

また、グリーン・デイはジョルノが蹴り上げたプロペラの破片がクワガタに変化して頭を食い破られて敗北します。

いずれの闘いにおいてもジョルノが生み出した新たな生命に敵スタンドが攻撃を加えるような描写はありません。

そのため、残りの検証可能な事例はベイビィ・フェイスとキング・クリムゾンの2件だけになります。

ジョルノがバイクで作った右手を取り込んだベイビィ・フェイスはノーダメージだった

ブチャラティーがヒットマンチームのプロシュートとペッシの兄弟を返り討ちにした後、一行は車を盗んで追跡の目をくらまそうとしますが、メローネのベイビィ・フェイスに見つかってしまいます。

亀の中に隠れていたトリッシュも、トリッシュを護衛していたブチャラティーもベイビィ・フェイスの生命を物質に変える能力でキャビネットにされてしまい、ジョルノも右目と右足、そして喉をえぐられて大苦戦します。

ジョルノは物質に生命を与える自分の能力と、生物を物質に変えるベイビィ・フェイスの能力に運命的なもの感じながらも冷静にベィビー・フェイスに反撃します。

トリッシュが入った亀を奪いバイクに乗って逃走しようとするベイビィ・フェイスでしたが、ジョルノはバイクの一部を植物のツルに変化させてバイクを動けなくし、ベイビィ・フェイスはやむなくバイクを放棄します。

ところがベイビィ・フェイスはジョルノが亀を拾おうとした瞬間を狙って、ジョルノの右手を物質化して体内に取り込んでしまいます。しかし、ジョルノは取り込まれる前に右手をすでにピラニアに変化させていて、ピラニアを取り込んだベイビィ・フェイスは体を食い破られてしまいます。

それでもベイビィ・フェイスは死ぬどころかますます成長してジョルノに襲い掛かり、再度ジョルノの右手を物質化させて取り込みます。しかし、この時取り込んだジョルノの右手は、実は1回目の攻撃でピラニアに生まれ変わった右手ではなく、ジョルノが新たにバイクの部品に生命を与えて右手に変化させたものでした。

そのため、ベイビィ・フェイスはバイクを体内に取り込んだことになり、ジョルノが取り込まれた右手をバイクに戻すと、ベイビィ・フェイスの体に付着したバイクのガソリンに点火プラグの火花が引火して爆発を起こして敗北が確定します。

ただし、ここでひとつ疑問が残ります。それは、ジョルノが生命を与えて新たに生まれた生物は、攻撃を加えると攻撃した本人にダメージが跳ね返るルールがあるはずなのに、右手をもぎ取った時点でベイビィ・フェイスにはダメージがなかったことです。

結局引火してすぐに死んでしまうのだから同じことだと言えばそれまでですが、なにか釈然としない印象でした。ひとつ考えられるのが、生命を与えると言ってもカエルとかハエとか具体的な生物に変化するのと、手など体の一部分に変化するのとではルールが異なるのかもしれません。

ジョルノが誕生させたサソリを手で払いのけたディアボロはノーダメージだった

これで最後ですが、第5部のクライマックスでジョルノがレクイエムの矢じりを手に入れてゴールドエクスペリエンス・レクイエムが誕生した直後のことです。

ゴールドエクスペリエンス・レクイエムはボスのディアボロの能力である未来を予知して自分に都合の悪い部分だけを消し飛ばす能力さえも超越していて、消し飛ばされた時間を逆光させ、状況をゼロスタートさせることができます。

この能力の前にディアボロはジョルに完敗しますが、当初ディアボロはスピードもパワーも確かにゴールドエクスペリエンス・レクイエムのほうが上であることは認識しますが、自身のキングクリムゾンの予知能力があれば十分勝てると勘違いします。

ゴールドエクスペリエンス・レクイエムは超スピードで小石を指で弾いてディアボロ目がけて放ち、ディアボロの右手を貫きますが、直後に小石を毒サソリに変化させます。即座にスタンドでサソリを払い落として難を逃れたディアボロでしたが、急な対応だったため右手の小指もサソリもろとも切断してしまいます。

そして、地面に落ちたサソリも足で踏みつけて殺したのでサソリの毒にやられることはありませんでしたが、ここでひとつの疑問が残ります。

なぜゴールドエクスペリエンスの能力で生まれたサソリを踏んで殺したディアボロにダメージが跳ね返らなかったのかということです。

サソリを踏んで処分した直後、手の痛みでディアボロが叫ぶ描写がありますが、これはサソリを踏んだことでダメージを受けたのではなく、純粋に右手の小指が切断された痛みで叫んだものと考えられます。

恐らく、これは荒木先生のミスかと思われます。ディアボロの想像を超えた能力のスゴさと、それを上回るジョルノの能力を描くことに集中するあまり、当初の設定を忘れてしまったのではないでしょうか?

今まで誰も疑問を持たなかったのは、周囲の人間も誰も気づかなかったからかもしれませんし、土壇場で茶々を入れたくなかったのかもしれません。

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対象作品:『ジョジョの奇妙な冒険』第1部~第6部

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