一口でアニメと言ってもさまざまですが、なんか無性に心に響く熱い作品を観たくなる時ってないですか?私はそういう時に見る作品を心のなかにある程度インプットしておいて、そういう気分になったらネットとかで視聴する習慣があります。なぜかというと、感動して泣ける作品は何度見てもなけるからです。それに泣きたい時は泣きたいからです。
最近の作品はサッパリしてて熱いのが少ない傾向が目立ちますが、10年くらい遡れば泣けるのが結構あります。30年遡ればさらにたくさん見つかります。
まず、新しいのから紹介します。ひとつ目は「テラフォーマーズ」という作品です。
「これは種の存続を賭けた人間とゴキブリの戦争 負けたほうが 害虫だ」
かなり面白いキャッチコピーでしょう。これ、じつは作中にあるヒロインの名言のひとつです。
笑っちゃだめですよ(笑)
テラフォーマーズのストーリー概要
この作品、名前がなんかロボットみたいなイメージを連想させますが、実は普通に肉弾バトル系のアクションアニメです。
ストーリーは、人類が火星に移住しようと計画(テラフォーミング計画)を立てた時に、まず生物が生存できる環境を構築する必があるということで、コケとゴキブリを人間より先に火星に放ったのですが、ゴキブリが火星の過酷な環境でたった500年のうちに人型の巨大ゴキブリに進化してしまい、人類の移住を邪魔するという話です。
なんですが、そのゴキブリ退治に行く宇宙船の乗組員達が一人残らず訳ありの人だらけなんです。理由はいたって簡単で、そのゴキブリ(テラフォーマー)が滅茶苦茶強くて、生身の人間では太刀打ちできない怪力を持っているからです。
乗り組員達は皆手術を受けさせれていて、注射かタバコ形式の吸引によって薬物を体内に吸収することで、自分の体質に見合った生物特有の体とパワーを身に付けることができるようになっています。
その変身を人為変態と言いますが、変態してもテラフォーマーに絶対勝てる保証はなく、かなりの乗組員が火星に到着してすぐに殺されてしまいます。
まるでゴミクズのように、まさに人間が台所に出たゴキブリを深い意味もなく殺すのと同じ理由で、テラフォーマーズは火星にやってきた人間を大群で襲って殺しまくります。
そういうわけで、あっという間に団結しないと勝てる見込みのない劣勢に追い込まれるのですが、各国の代表は国益を守るための秘密のミッションを授かっていて、ミッションを優先するか命を優先するかのシーソーゲームも見どころのひとつと言えます。
テラフォーマーズが泣ける理由
ざっくりこんな感じの作品なのですが、物語の展開が面白いのはもちろん、テラフォーマーズは結構泣けるシーンが多い作品として有名なのです。
実は火星に連れてこられた総勢100名のクルーやクルーをまとめる役目のオフィサーと呼ばれるU-NASA(宇宙開発の国際機関)の幹部たちには、みんな例外なく悲しい過去があり、その過去を乗り越えるため、あるいは過去を引きずりながら生死を賭けた戦いに臨んでいるのです。
●アネックス艦長:小町小吉(こまちしょうきち)
●ドイツ・ブラジル第5班班長:(アドルフ・ラインハルト)
●中国・アジア第4班班長:劉翊武(りゅういーうー)
●日米合同第1班:膝丸明(ひざまるあかり)
●日米合同第1班:鬼塚慶次(おにづかけいじ)
●日本総理大臣:蛭間一郎(ひるまいちろう)
特にこの6人のエピソードは泣けますね。( ノД`)シクシク…
アドルフなんて、何のために生まれてきて何のために死ぬのかよく分からないような人生です。
こんな悲劇のヒロインがこんな最後でいいのかというエピソードを皆が持っているのがテラフォーマーズなのです。
私個人としては日本国総理大臣である蛭間一郎(ひるまいちろう)のエピソードと、アニメでは放送されませんでしたが、中国の劉翊武(りゅういーうー)のエピソードが大好きです。
劉翊武(りゅういーうー)なんて、アニメでテラフォーマーズのシーズン1・2見ただけならただの裏切り者で嫌われ者ですけど、実はマジで心のある人物だということが分かります。心があるからこそ悩み苦しみ、大きな責任を背負い込んで裏切り行為をしてることが後からわかってしまうのです。
テラフォーマーズの名言
人気作品には必ずといっていいほど名言というものがあります。
テラフォーマーズも例外ではありません。
ただし、今回は2つだけ紹介します。
名言その1:ミッシェル・K・デービス
クルーの1人である主人公の膝丸燈(ひざまるあかり)が、出発前のオリエンテーションで日米合同第一班の班長ミッシェル・K・デービスに対して、「この巨大ゴキブリは人を食うのか?」と何気なく質問するシーンがあります、その時のミッシェルの答えがこうです。
「おまえ、じぶんちの台所でゴキブリみつけたら拾って食うのか?
食わねぇだろ、でもぶっ殺すだろ?
冷静に考えたらなんで殺す必要があんのかもわかんねぇだろ。
それでも全力でぶっ殺すだろ?そんなもんだ。」
まさにミッシェルの言う通り、火星では人間の方が侵入者でありゴキブリ扱いされることになるのです。その殺し方の凄惨なことといったら血も涙もありません。
石で作った棍棒で殴り殺したり、怪力で首や手足をもぎ取ったり、まさに人間がゴキブリにするのと同じことを平然とやってのけます。
あまりにもグロイので苦手な人は敬遠すること間違いなしです。
名言その2:蛭間一郎(ひるまいちろう)
貧しい家庭で11人兄弟の長男として育った蛭間は、死に物狂いで勉学に励み大学合格を勝ち取った。顔も醜く外見も太っていたため、周囲から虐げられていた彼にとっては大変な努力だった。
ところが、その矢先クラスの女子生徒と担任との間で妊娠が発覚する。担任は女子生徒とつるんで蛭間に妊娠させられたと訴えさせたことで、彼は大学合格を取り消された上に退学処分となった。
全てを失った蛭間がその時つぶやいたセリフは、
「もうこの星に俺の居場所ねぇや」
この町でもこの国でもなく、この星ですよ。
ここまで彼を追い詰めた人間は死に値しますが、蛭間が選んだ選択はバグズ手術でした。
火星探査の隊員として変態手術を受けることで多額のお金を受け取り、そのお金を家族のために使ったのです。
そして自身は小町小吉らとともに火星へ行きテラフォーマズと戦うことになるのです。
この火星探査は蛭間と小町の2人だけが生き残り、2人は日本の悪辣な陰謀を知ることになります。そして、蛭間はそれで日本を脅迫し38歳の若さで内閣総理大臣となり、小町はなにも求めずU-NASAの艦長として3度目の火星探査に赴くのです。
こんな切ないアニメがまだ日本にあったとは!
もう少しで僕も蛭間みたいに愚痴るところでしたよ。
「もうこの星に俺の見たいアニメねぇや」なんちゃって!
テラフォーマズの実写化(映画)については「人気の漫画・アニメで実写化されたせいで名誉失墜した失敗作品ワースト5」に詳しい内容が書いてあります。
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