刃物でやり合う杉元と二瓶鉄造の前にアシリパを人質にとった谷垣が現れます。谷垣は銃を向けて武器をすてるよう要求しますが、アシリパを盾に使われた杉元は逆上して谷垣に襲い掛かりますが、二瓶鉄造に捕まります。白石も銃を拾って谷垣と銃を向け合いますが、結局アシリパの命を優先して杉元たちのほうが武器を捨て縄で縛られます。
杉元は最後の頼みと言わんばかりに、アシリパの目の届かないところで殺してくれと二瓶鉄造に頼むと、意外とあっさり要求を受け入れます。
二瓶鉄造は谷垣にアシリパを担がせ、悲鳴が聞こえないくらい遠くへ連れて行けと指示します。
ところが、縄で縛った2人のほうを振り向くとすでにそこには誰もいませんでした。
脱獄王の白石を縄で縛っても無意味なことを二瓶鉄造はすっかり忘れていたのです。
杉元たちはアシリパを奪還するためひとまず逃げて、隙をついてアシリパを奪還することにします。
毒矢の罠で大怪我をする谷垣
その頃、アシリパを方に担いだ谷垣をできるだけ遠くまで離れようと歩いていましたが、運悪くアイヌの仕掛けたアマッポの場所を通ってしまいます。
危険だから通っては駄目だと制止するアシリパでしたが、谷垣はまんまとトリカブトの毒矢を左足に刺さされてしまいます。
トリカブトの毒には速効性があり、谷垣は「足が焼けるようだ」と悶絶します。
アシリパは谷垣の足にまだ毒のついた矢じりが残っていることを教え、解毒剤がないのですぐに処置しない死ぬことを伝え、自分に処置させるよう迫ります。
谷垣は悶絶した表情で、「かまわん、やってくれ・・・」と一言だけ発します。
谷垣の了解を得たアシリパは刃物で毒矢の刺さった足の部位をえぐり取り、毒が全身に回るのを防ぎことができ、谷垣は一命を取り留めます。
この後、辺り一帯を谷垣の絶叫が「んんんんんんん~ぅぉ~~!!!」と響き渡ります。
その後、谷垣の傷口を包帯で巻いて手当するアシリパのもとに、杉元たちに逃げられた二瓶鉄造が駆けつけます。
アシリパは、そもそも殺し合う必要などないのでもう争うのはよそうと諭しますが、レタラをなんとしてでも仕留めたい二瓶鉄造は、アシリパを使ってレタラをおびき寄せることができると思い、谷垣を置いてアシリパを連れて行きます。
「ケチな金のために誇り高いホロケウカムイを絶滅させるのか?」
二瓶鉄造に必死で訴えるアシリパでしたが、二瓶鉄造は反論します。
「狼はすでに絶滅している。これから数が回復することはない。狼を絶滅させた罪。この土地の人間すべてに罪がある」
二瓶鉄造の言葉はある意味確信をついてますが、「俺は蝦夷狼が最後に見る猟師になりたいのだ」という点は自己満以外のなにものでもありません。
アシリパはさらに、「レタラをウェンカムイにさせたくないだけだ」と、レタラが二瓶鉄造を食い殺すことを恐れている発言をしますが、これに対する回答が凄まじかったです。
二瓶鉄造は、
「人間を殺せば悪い神になって地獄に落ちるというやつか・・・・安心しろ、人間にそこまでの価値はない」
と独自の理論を断言します。
つまり、価値のない人間を食い殺したからといってレタラがウェンカムイになることなどあり得ないというのです。
これは凄まじい理論です。二瓶鉄造にとっては人間よりも獣のほうが価値のある存在だというのです。
さらに、「これは、獣と獣の殺し合いよ。だが、生き残るのは俺一匹」と言っていることから、二瓶鉄造はもはや自分を普通の人間ではなく獣として自覚していることが分かります。
二瓶鉄造 VS レタラ勝負の決着
はたして、アシリパを気にぶら下げてレタラをおびき寄せる二瓶鉄造のもとに、白い蝦夷狼のレタラがやってきました。
「なんと!本当に来た!」
人間に懐いて助けにやって来た蝦夷狼に驚きを隠せない気持ちを抑え、二瓶鉄造は慎重に照準を合わせます。
銃の的にならないようジグザクに走って向かってくるレタラの賢さに驚愕しながらも、二瓶鉄造は冷静にチャンスを待ちます。
そしてレタラが自分に襲い掛かり左手に噛みついた瞬間、待ってましたと言わんばかりに銃口をレタラの頭にピッタリと押し当てます。
「俺の勝ちだ」
二瓶鉄造が勝利を確信した。
ところが次の瞬間、背後から絶滅したはずの蝦夷狼が襲い掛かり首に噛みついたのです。
大量出血して動けなくなり、木に寄りかかって狼の夫婦に見とれる二瓶鉄造は、「女房にとっちゃ、男同士の勝負など知ったことではないか・・・」と敗北を認めます。
最後に愛犬のリュウの頭を撫でててよく頑張ったと褒めてあげると、
「やっぱり女は恐ろしい・・・だが、満足だ」
こう言い残すと静かに死んでしまうのでした。
二瓶鉄造の生き様はあまりに武骨で、死に様は猟師の鏡だったと言えます。
まさに「猟師の魂」を死ぬまで貫いた男、それが二瓶鉄造という男でした。
二瓶鉄造が壮絶な死を迎えた直後、杉元や白石、負傷した谷垣が駆けつけます。
谷垣は死んだ二瓶鉄造の死体に手を当て、
「これより後の世に生まれて、良い音聞け」
東北マタギが仕留めたクマが死んだ後に行う儀礼を以って二瓶鉄造の礼を弔いました。
谷垣が語る鶴見中尉の野望
その後、負傷した谷垣はアシリパの意向で村まで運んでもらい、アイヌ犬のリュウも放っておけばいつまでも二瓶鉄造から離れないので、一緒に連れて行くことになりました。
アシリパの村に着いた一行は鹿の鍋(ユックオハウ)あサケのルイペ(生の魚や肉を木にぶら下げて凍らせたもの)をみんなで御馳走になります。
ちなみに、ルイペは「溶けた食べ物」という意味らしい。
アシリパは杉元にそれとなく味噌を出すようそそのかし、オソマが欲しいと言えない自分を必死で隠しますが、本心では味噌が美味しくて堪らないようです。
サケのルイペを美味しく食べる杉元たちを見て、フチがサケにまつわる話を始めます。
アイヌは神様がくれたサケという魚のおかげで豊かに暮らせていたのだと。
ところが、川で砂金を採るようになるとサケが川を登らなくなり、アイヌは村同士で話し合い砂金を採るのを止めたのだという。
フチの話でアイヌが砂金で大量の金塊を集めていたことが本当だと分かったその時、負傷して寝ていた谷垣が横から話に入って来ました。
アイヌの金塊は杉元たちが知っている20カンどろこではなく、実は運びきれないほどの量なのだと。
その量はなんと20000カン!
アイヌは横取りされるのを防ぐために敢えて金塊の量を少なく見積もって、嘘の情報を流していたというのです。
さらに谷垣は、第7師団の鶴見中尉の目指している北海道の独立とその目的について語ります。
かつて旅順の奉天開戦で、203高地を奪取するために花沢中将の命令により正面突破を余儀なくされた際、第7師団の将兵が投入されて半分以上も戦死したこと。
さらに、その責任をとって自刃した花沢中将は責められず、花沢中将の失態は部下の力不足だとされ、帰国してから第7師団は冷遇され続けていること。
鶴見中尉はそんな第7師団の将兵と家族の生活を守るため、北海道を拠点に軍需工場を作り本土と戦うつもりで、金塊はその軍資金として絶対に必要なのだと。
さらに、杉元が金塊を欲しがる理由は知らないが、それは鶴見中尉の目指すものとは比べものにならないだろうと言うのでした。
多くの事実を知ることができた杉元たちでしたが、谷垣の話を聞いてみんな重たい雰囲気になってしまいます。
心配した白石が、
「お前さっきの話を聞いてほだされてんじゃねぇだろうな?」
と杉元に聞いてみたところ、
「あんだけ大暴れして部下も殺してるんだ。今さら協力し合う選択肢はねぇし、かといって譲る気もねぇ」
杉元の気持ちに変わりはないことが分かりました。
「それでこそ杉元だぜ」と安心する白石に対して、「俺は相棒との約束を守るだけだ」と杉元は戦場で死んだ友のことを思い浮かべるのでした。
牛山と白石の再会
場面は土方のアジトに移ります。
気に帯を縛り付けて柔道の打ち込みに専念する牛山が「おんなぁ~!」と叫ぶ声を聴き、長倉新八は不満な気持ちを見せます。
ところが土方は、網走監獄での労働は死者が出るほど過酷だったにもかかわらず、牛山は体がなまるといって不満を漏らしていた事実を話し、牛山を味方にできたことの重要性を分からせます。
そして、牛山には時々女遊びをさせて発散させる必要があるので町の遊郭へ連れて行くことにします。
ところがそこに情報収集のために町を訪れた白石が現れ、遊郭の入口で牛山と鉢合わせしてしまいます。
牛山の強さを知っている白石は、特に理由もなく走って逃げだしますが、逃げる理由が分からない牛山は白石を追いかけます。
そこへ運悪く第7師団の将兵が立ち話している場面に出くわしてしまいます。
そのなかには杉元に殺された二階堂洋平の双子の兄弟、二階堂浩平でもいました。
「変な入れ墨をした男に追われている!」と苦し紛れに助けを請うことで、白石は第7師団の将兵を利用して牛山に銃を向けさせることに成功します。
続きは本編視聴でお楽しみ下さい!
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