杉元たちは漁村で飛蝗(ひこう)と呼ばれるバッタの大群の襲来に遭い宿へ避難します。宿に入って助かった杉元たちはラッコの肉で鍋を作って皆で食べますが、だんだんと怪しい気分になりお互いが色っぽくて魅力的に感じるようになります。
その頃、アシリパとインカラマはパッタの大群から逃れるために船で沖に出ていました。2人だけになったのはアシリパの狙いで、アシリパはインカラマを以前から怪しんでおり、今日こそ知っていることを話させようと沖へ連れだしたのです。
インカラマとウィルク
「私の父について知っていることを全て話せ」
と強い語気で迫るアシリパに対して、インカラマは落ち着いて答えます。
インカラマが初めてアシリパの父に会ったのは自分が今のアシリパと同じくらいの歳の頃だったと言います。
そして、アイヌの金塊を強奪して仲間を皆殺しにしたのはウィルクではないことや、網走監獄にいる『のっぺら坊』はアシリパの父ではないと言います。
理由を尋ねるアシリパに対してインカラマは、アシリパの父(ウィルク)はキロランケに殺されたてもうこの世にいないと話します。
ウィルクはポーランド人の父と樺太アイヌの母との間に生まれましたが、帝政ロシアとの闘いに敗れ北海道へ逃げて来たところでインカラマと出会い、インカラマがアイヌの信仰や風習、言葉を全て教えたというのです。
母親からインカラマの話など聞いたことのなかったアシリパはそんな話聞いていないとインカラマを否定します。するとインカラマは、ウィルクにとって自分は子ども扱いのそんざいだったため忘れてしまったのかもしれないと涙を流して残念な表情をします。
インカラマはさらにキロランケがウィルクを殺した犯人である証拠についてアシリパに話します。
ラッコ鍋で欲情する杉元たち
一方、お互いを色っぽく感じてたまらない気分になった杉元たちのところへキロランケが合流しますが、キロランケもラッコ鍋を食べておかしくなります。
抑えきれない情動を発散させるため、杉元は皆に「相撲しようぜ!」と誘い、皆は「そうか!」と賛成します。
やがて杉元たちはムラムラした感情を抱いたまま、抑えきれない情動を反するために相撲をして投げ合いスッキリするのでした。
相撲を取り終わった後で杉元は、「誰にも言うなよ」とキロランケに念押し、キロランケも了解します。
その後、谷垣に気のあるインカラマはラッコ鍋を食べて気の緩んだ谷垣を誘惑して一夜を共にします。
キロランケを直接問いただすアシリパ
インカラマの話を聞いて朝まで浜辺で独り考え続けていたアシリパのところへ杉元たちがやってきます。そこへインカラマも合流しますが、キロランケが来ていることを知らなかったインカラマは驚きを隠せない様子を見せます。
そしてアシリパは昨日インカラマから聞いた話が真実なのか否か確かめようとキロランケをストレートに問いただします。
「キロランケが私の父を殺したのか?」
あまりにもストレートに聞かれて驚きを隠せないキロランケでしたが、アシリパに冷静に考えるよう諭します。網走監獄の『のっぺら坊』が父親であることを信じたくない気持ちは分かるが、囚人たちに暗号の入れ墨を掘り金塊の隠し場所を託せるほど賢い人間がウィルクの他にいるはずがないと。
そうだとすれば、網走監獄の『のっぺら坊』こそがウィルクそのものであり、インカラマは嘘を言っていることになります。
証拠を見せろと迫られたインカラマは、「証拠は指紋」だと答えます。
インカラマは長沼競馬場で馬券についたキロランケの指紋を採取しており、指紋を鑑定依頼に出したところアシリパの父たちが殺された現場で発見されたマキリ(小刀)に付着した指紋がキロランケの指紋と一致したというのです。
ところが、ここで尾形が口を挟みます。尾形が言うにはインカラマは第7師団の鶴見中尉と繋がっており、アイヌの虐殺現場の遺品を回収したのも鶴見中尉だったため、鶴見中尉は杉元たちを仲間割れさせるためにインカラマを利用して嘘の情報を流させているのだと。
インカラマの言い分とキロランケの言い分は全く異なるため、杉元たちはどちらを信じてい良いか分からなくなります。そこで尾形は、このなかで唯一網走監獄で『のっぺら坊』に会ったことのある白石に『のっぺら坊』の目は青かったかどうか尋ねます。
ところが白石はあんな気持ちの悪い顔はじっくり見たことがないので『のっぺら坊』の目が青かったどうか知らないと正直に答えます。『のっぺら坊』は顔が全て焼けただれていて、とても普通の顔とは言えない状態なのです。
白石はさらに、脱国の計画は全て土方歳三を通して自分たち囚人に伝えられたのだと話します。
杉元は、もしかしたら自分たちは土方歳三の手の平の上で踊らされているのではないかと勘繰り始めます。
また、谷垣もインカラマのことが分からなくなります。
杉元は最後に、「じゃあこうしよう」と提案します。
「インカラマとキロランケ、旅の途中でどちらかが死んだら、俺は自動的に残ったほうを殺す」
杉元の冗談は全く笑えなかったため一行は顔を引き攣らせてしまい、杉元ひとりだけが笑っているのでした。
21話へ続く。
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