Netflixだけで配信されて世界中ですごい視聴率を獲得しているイカゲームを見た感想ですが、日本人でアニメ好きなら間違いなくカイジとの類似性に気付くはずです。ガラスの橋渡りなんか電流鉄骨渡りそのものです。他にもバトルロワイヤルとかジグソーの登場の登場の仕方とかが模倣されてるみたいです。
そんなイカゲームについて、カイジとの類似点と相違点についてそれぞれ箇条書きでまとめてみました。
イカゲームとカイジの類似点
①主人公のギフンもカイジもギャンブルで人生を駄目にしている。
②イカゲームもカイジも主人公がダメ人間だけど人間的に嫌いになれないキャラ。
③借金を背負っている人だけが集められて半強制的にゲームに参加させられるという展開。
④ゲームの勝者が一人だけである点。一人だけが勝ち残り、その人だけが賞金を獲得できるというルール。
⑤ゲームの進行役的な存在がいて、顔がわかりにくかったり、見えなかったりする。
⑥ゲームの主催者というか黒幕的な存在がいて、最後まで正体が分からない。
⑦主催者がゲームを開催する理由が金持ちの道楽であるという点。
あんまり書きすぎるとネタバレになってしまうので全ては書けませんが、大雑把なストーリーやゲームの設定なんかが類似点が多すぎて、パッと見たらパクリだと思われて仕方ないと思います。
でも、最後までちゃんと見るとやっぱり別物というか、はっきりした違いに気付きます。
逆境無頼カイジのあらすじについて詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。
イカゲームとカイジの相違点
①天涯孤独のカイジと子供を連れて妻に逃げられたギフンというキャラクターの背景。
②イカゲームでは半強制的なゲーム参加だが、カイジのエスポワールは本人の意思だった。
*ただし、後の地下帝国はゲームではなく強制労働。
③カイジでもゲームが進行するにつれて命を落とす危険性がアップするがイカゲームは常にデスマッチ。
④カイジでは一部例外はあるが主にギャンブルで勝負するが、イカゲームは命のやり取りがメイン。
*子供の遊びをゲーム化したもので勝てば生き残り、負ければ射殺される。
*下手すればゲーム外でも他の参加者に殺される可能性がある。
⑤ゲームの主催者であるラスボスに勝てないカイジと心では勝ったイカゲーム。
⑥カイジはギャンブルが止められない人間のサガを描いているのに対して、イカゲームでは極貧と大富豪の共通点が同じであることを究極のテーマにしている。
⑦カイジには利根川という兵頭の一番弟子みたいな中ボスが存在して、それが物語を面白くするのにかなり貢献しているが、イカゲームにはそういうキャラが存在しない。
⑧カイジには利根川の「金は命より重い」みたいな名言がたくさんあるが、イカゲームには見当たらない。そもそも韓国語なので名言だったとして理解できない。
以上が主な相違点ですが、冷静に考えるとカイジとイカゲームの相違点は結構たくさんあるみたいです。
カイジの独自性とは
カイジはそもそもギャンブルをテーマにした漫画がアニメ・実写へと発展した作品で、ギャンブルを止められない、いわゆるジャンキーの面白さをスリル満点に描いている点が面白い作品です。
その中で、おなじジャンキーでありながらカイジを見下す兵頭や利根川、一条らとのやり取りの中で必ず名言が飛び出すのです。だいたいがブラックで平常心で聞いたら堪えられないような発言ですが、カイジの生きる狂った世界観では許されるのが不思議でもあり面白いです。
また、いざという時にお人好しになってしまうのもカイジの魅力です。エスポワールで初対面の石田さんを助けたり、電流鉄骨渡りでは前を歩くものを「それでも絶対に押さない」という信念で貫き通すなど、人間であることを止めたくないというカイジらしさには心に熱く響くものがあります。
そもそも本人のフシダラな生活のせいでサラ金に莫大な借金を抱え、その返済のためにゲームに参加してるけど、金のために他人の命を犠牲にしてまで自分だけ助かろうとは思わないという、お人好しだけど人間を捨てきれないところがカイジの魅力なんだと思います。
カイジを無料視聴する方法については下記の関連記事が参考になるのでよろしければどうぞ。
イカゲームの独自性とは
イカゲームは全部見終わって面白かったけど、やっぱり他の作品との類似点が多すぎます。他の作品との相違点は見つかっても独自性を見つけるのが難しいように感じます。
というのは、別にカイジのパクリだというだけでなく、「バトルロワイヤル」や「ソー」、「ライアーゲーム」も模倣しているみたいに感じるからです。
まずゲームの展開ですが、ゲームに負けたら死ぬという点は「ソー」をモチーフにしていますし、ゲーム外でも参加者を減らすために夜襲で殺害するなどまさに「バトルロワイヤル」そのものです。
また、頭の切れるキャラや力のあるキャラがチームで生き残ろうとするなど、まさに「ライアーゲーム」そのものです。
作品のラスト終了間際にようやく正体がわかるゲームの主催者の登場の仕方やシチュエーションなんかも「ソー」のジグソーに似ていると思います。
まとめてみてわかりましたが、イカゲームの独自性とは、そのネーミングセンスとルールにあります。イカゲーム自体は1980年代の韓国で子供たちのあいだで流行っていた遊びだそうです。
ルールは至ってシンプルです。
・攻撃側と守備側に分かれる ・攻撃側はゴールに辿り着いたら勝ち ・攻撃側は特定の場所を片足でしか歩けない ・守備側は攻撃側を皆やっつけたら勝ち ・守備側は常に両足で歩ける ・攻撃側、守備側ともにイカを描いた線を踏んだり、外に出たら負け |
〇△□で描いたイカの形に似た図形の上で上記ルールに沿って行われるそうです。
攻撃側が②から③の□と△の間を通る時は、必ず片足で進まなくてはならないというのがツボですね。
この時、□や△の中にいる守備側に押されたり引っ張られたりすると、イカの線の外側へ追い出されて負けになるのです。
でも、お互いに押し合うので、守備側がイカの外に追い出されて負ける場合もあります。
つまり、常に両足の守備側にアドバンテージがあるぶん、攻撃側に先にゴールに辿り着かれたら負けるというハンデがあるわけです。
このゲームだけは、今回の作品のなかで唯一感心できる独自性のある点だったことは間違いないです。
韓国ではイカゲームでの掴み合いや引っ張り合いが強烈で、かなり乱暴な遊びとして認知されていたようです。
このイカゲーム、実際やってみたくなるのは私だけでしょうか?
まとめ
結局イカゲームはカイジやバトルロワイヤルのパクリなのかどうかという問題ですが、結論的にはパクりまくりだと思います。
でも、いちおう独自性も持ち合わせており、まるパクリとは言い切れないことは確かです。
むしろ、面白かった外国の作品をモチーフにしまくったコラージュ作品と言えるのではないでしょうか。
コラージュにはコラージュの良さというものがあって、本来単一でもその作品の出来栄えが光るものが、色々と長所を取り混ぜることで別の味が出てくる場合があるからです。
ネットフリックスでしか配信されていないので興味が沸いて見てみましたが、それなりの収穫はありました。
やはり、映画・ドラマ・アニメは動画は観てみないと分からないものです。
カイジはU-NEXTで配信中です。
U-NEXTでは31日間の無料トライアル期間中、初回登録に限り対象作品が無料で視聴できます。
イカゲームとバトルロワイヤルの類似点についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
コメント