バス歴40年のアングラーとして断言します。春のバス釣りに強いワームというものは存在しません。春は産卵が終わってネストを守っているバスでない限りなんでも食って来ます。そのため、3月上旬から4月下旬くらいまではどんなワームでも簡単に釣れます。
また、このシーズンはランカーサイズが良く釣れることでも有名です。
個人的に1年を通して60クラスのバスのチェイスが最も多く観察できるのは間違いなくこのシーズンです。
春にワームでよく釣れるのは4月下旬まで
地域差や環境の要因もかなり関係ありますが日本の本州でしかも平地に限定して言うと、ゴールデンウィークはひとつのターニングポイントだと言えます。
ゴールデンウイークは一気に気温が高くなり紫外線も強くなりますが、バスがクランクやスピナーベイトに強烈に反応するようになります。
これは局所的な傾向性ではなく河川でも野池でもほぼ同じ傾向がありまして、ライトリグでネチネチとワームで粘って釣れやすいのは4月下旬までです。
また、春に強いワームについて色々と語られますが、アユが遡上するような大型河川でない限りワームの形状や種類は特別意識する必要はありません。
どんなワームでもフィールドにいるバスのサイズと大きく外れていなければ、基本的になんでもOKです。
ただし、アユが遡上する河川では魚の形をしたシャッド系のワームが炸裂するケースもあります。
ただし、アユを狙う魚はバスだけではないので、アユをイメージした釣りをすると当然のようにナマズやその他の捕食魚もアタックしてきます。
アユパターンが全く当てはまらないのはズバリ野池です。
野池にはそもそもアユなど存在しないので、アユを模したところで効果は期待できません。
そもそも、バスのDNAにアユが深く刻み込まれているか謎ですが、日本に限って言えば今後そういう個体も出てくるのかもしれません。
ただし、現状では湖沼でアユが存在しないフィールドでアユを意識しても効果はないと断言します。
もしもアユ系ワームやアユ系のミノーで釣れたのであれば、それはただの偶然です。
アユを意識して効果が発揮されるのはアユが遡上する河川だけです。
ゴールデンウイークはワームよりもリアクションバイトで攻めるべし!
ゴールデンウイークを挟むあたりからワームでの反応は極端に悪くなりますが、その代わりリアクションバイト系のルアーで反応が極端に良くなります。
そのため、ゴールデンウイーク前からゴールデンウイークが終わる5月10頃まではスピナイーベイとクランクベイトが超おすすめです。
また、筆者の経験上このシーズンにクランクで釣れるランカーにはひとつの共通点があります。
35~40くらいのサイズは普通にストップ&ゴーだけで釣れるものが多いですが、40後半から50アップとなるとディープクランクで地面を叩きながら巻く釣り方がかなり効果的です。
普通に考えて、ディープクランクのリップが野池や河川の底をかき回したらバスが嫌がって逃げるのではないかと考えそうなものですが、この時期に限って例外的に効果を発揮します。
根がかりのリスクもあるのである程度通いなれているフィールドでないと試せない欠点はありますが、この方法でアッタックしてくるバスはかなりの確率で大型です。
筆者はこの時期にクランクで釣った50アップの数は数え切れません。
逆に、シャロ―クランクなどを速巻きしては止める方法でも釣れますが、そういうやり方だとなぜかランカーはアタックしてこなくて、35㎝とか悲しいサイズになるのは不思議です。
これには理由がありまして、この時期にリアクションバイトで釣れるビッグバスはネストバスである可能性が極めて高いです。
つまり、ネスト守っているバスの産卵床(さんらんしょう)を他の魚に攻撃されたとみなして、子守りのオスがアタックしている可能性が高いのです。
サイトフィッシングでないかぎり確証は持てませんが、濁りのキツイフィールドではそう考えるのが妥当です。
スポーニングシーズン中にネストバスを狙うことはバスフィッシングのファンの間では全く賞賛されませんが、個人的にはサイトフィッシングでクリア―ウォーターを攻めるのではない限り、見分けがつかないので別に問題ないと思っています。
実際、透明度の極めて高い山奥の野池などでネストバスを数限りなく見たことがありますが、体にワームが触れても全く反応しないどころか、下手をすれば柄の長いたも網を使えば捕獲することすら可能だと思われます。
この時期のバスは卵が羽化するまでエサも食べずにひたすら産卵床を守り続けるので、信じられないくらいルアーに反応しません。
そして、産卵床に近づこうとするフナや鯉、もしくはルアーに対して猛烈に攻撃をしかけることがあります。クラ ンクベイトやスピナーベイトで釣れる時というのは、腹が減って食べに来たのではなくて攻撃されて噛みつかれているというわけです。
こういう状態のバスに対しては、おすすめのワームなど存在しません。何色だろうとどんな種類だろうと基本的に攻撃する目的以外で噛みつこうとしません。
バスの産卵床を守る習性を積極的に利用してワームで時間をかけて攻撃させて釣ろうとする人もけっこういますが、かなり時間がかかりますし全くおすすめできません。
どうしてもワームで釣りたい人はクロ―フィッシュがおすすめ!
ところで、スポーニングの有無に関わらず誰がなんと言おうとワームしか使わないというワーム派も存在します。
筆者の知人にもワームマニアの人がいて1年中ワームしか使いません。
その結果、筆者は今では1年に数回しかバスフィッシュングに出かけませんが、いつ行っても筆者ばかりがランカーを釣ってしまいます。
その理由は簡単で、ワームはワームで釣り易い時に使うべきであって、いつでもどこでもワームが有利なわけではないからです。
もしも1年中使えるワームが何かと聞かれれば、それは恐らくクロ―フィッシュだと思います。
クロ―フィッシュに限り、バスの好物であるエビやザリガニに似ていることからいつでもそれなりの反応が見込める可能性が期待できます。
事実、真冬に深場でネチネチやって反応が出やすいのもクロ―フィッシュです。
まとめ
- 春に強いワームというものはない
- 春はゴールデンウイークを挟んでパターンが異なる
- どうしてもワームを使いたければクロ―フィッシュがおすすめ
- アユが遡上する河川ではアユ系のワームも有効
- 野池ではアユを意識しても意味がない
- ゴールデンウイーク前から後はクランクベイトかスピナーベイトが破壊力大!
- 早春は大きめのルアーでビッグバスのヒット率が高い!
かなり乱暴なまとめ方ですが、春バスに関して個人的な経験から言えることはざっとこんな感じです。
厳寒期を過ぎて3月上旬のポカポカ日和が増えだす頃になるとブラックバスは一気に釣り易くなります。
早春は大型のスイムベイトなどで表層を速巻きするとかなりの大型が追いかけてくることが多いです。
また、ワームで護岸沿いのストラクチャーを狙って連れ出すのもこの時期です。
早春ならデプスのデスアダーなど太目のワームでランカーも狙えますが、ゴールデンウイークを迎える頃には反応が悪くなり、この傾向は6月の上旬ころまで続きます。
6月に入り、人間が夏を感じ始める頃になるとバスフィッシングのメインはワームへと移行します。
ブラックバスが日本に連れてこられて随分と長い年月が経ちました。
バスフィッシングは今や誰もが知っているメジャーな外来種となりましたが、なんの制限もなく自由に釣りができる環境はむしろ減少傾向にあります。
一部のダムや管理釣り場など、お金を払って釣りをするのが当たり前の時代が来てもおかしくないですね。
このブログでは「釣り」のカテゴリーでブラックバスやハンドメイドルアーに関する記事も書いています。
ブラックバスの釣り方やハンドメイドルアーの作り方に興味がある方は下記の記事も参考にしてみて下さい。
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