第11話は最後に牛山が家永を救出して生きていることが確認されるシーンで終わりました。第12話は札幌世界ホテルを崩壊するため白石が爆薬を使い切ったため、爆薬をもう一度調達するため、杉元たちが資金稼ぎをするエピソードです。
アシリパは近くのコタンに自分の親戚がいるといい、そこを足場に狩りをして金を稼ぐことにしますが、そこには人をたぶらかす狐(インカラマ)というアイヌの女がいました。
アイヌの女占い師 インカラマ
村の長老は、過去や未来が見えるというインカラマのせいで村の皆がおかしくなり困っていると訴えます。
長老がインカラマのことを話していると、ちょうど本人がやってきました。
インカラマは杉元たちに挨拶すると、顔に傷のある男の人が好きだなどと言い、上手に男を油断させる術を身につけていることがわかりす。
さらに、自分は占いが得意だと言って、「あなたたちは小樽から来たのではないですか?」とか、「誰かを探していますね?」と、次々に杉元たちのことを言い当てます。
しかし、どれも人から噂を聞いていれば分かるようなことばかりなので、アシリパは騙されるないよう皆に警戒を促します。
インカラマは頼まれもしないのに勝手に占いを続けます。
シラッキカムイという白狐の頭骨(しろきつねのとうこつ)を頭に載せて、落とした時に牙が上を向いていれば良い兆し。下を向いていれば悪い兆し。
単純な占いですが、インカラマはこの方法が本当によく当たると自信を持っています。
そして、杉元たちの旅の行く末を占ったところ、なんと牙が下を向いて凶と出たのです。
インカラマは旅を中止すべきだと忠告しますが、アシリパは断固反対します。
アシリパはインカラマの占いを誰にでも当てはまりそうなことを適当に当てずっぽうで言っているだけだと非難し、自分はアイヌの新しい女としてこんなものは信じないと胸を張ります。
これに対してインカラマは、「そうですか、あくまでも占いであって、指示ではないですから」と笑って済ませますが、杉元たちの心には暗い影が差しかかります。
そして最後にインカラマは、「ところで、探しているのはお父さんじゃありませんか?」と駄目押しをします。
これにはさすがのアシリパもビックリで、動揺を隠すことができませんでした。
インカラマは散々人の心をかき乱すと、どこかへ立ち去ってしまいました。
その夜、杉元たちはキロランケの通訳で長老からインカラマについて詳しく話を聞きます。
インカラマの占いは不思議なことによく当たるので、村の人達はみなインカラマに貢物をするようになり、おかしくなってしまったのだと。
ところが、この時ひとりだけインカラマの話を聞いて違うことを考えている人間がいました。
それは白石です。
白石は以前アシリパから金を借りていたのに、返すどころか競馬で全部擦っていました。
擦ったお金を取り戻すには競馬で勝つしかないと考えた白石は、インカラマの占いを利用することで大勝できかもしれないと考えたのです。
翌朝、杉元たちが目を覚ますとすでに白石の姿がありませんでした。
案の定、白石は札幌近郊にある長沼競馬場にいました。
白石はインカラマに勝てる馬を占いで予想してもらい、次から次に勝馬を当て続け有頂天になります。
白石を探して杉元たちが来た頃にはアシリパに借りた金額を大きく上回る大金を稼いでいましたが、アシリパから、「占いでバクチをするんなんて、必ず痛い目に遭うぞ。この狐女に誑かされるな」と警告します。
ところが白石は、「誰が狐女だ・・・インカラマ様よ呼べ!」とすでに悩乱状態でした。
ここでヤメテおけば大儲けできたものを、白石はさらに大儲けを企み、爆薬を購入するための金くらい残しておけと忠告する杉元の言葉も無視し、インカラマに馬券を買いに走らせませます。
結局、次のレースは騎手がヤクザに負ければ殺すと脅されたことでビビッて逃げてしまい、代わりに馬好きのキロランケが騎手として走ったことで、キロランケの乗った馬が勝ってしまい白石は全額擦ってしまいます。
精神が崩壊した白石は、ハズレ馬券の束を大金と錯覚して夢の中を蝶のように舞い踊るのでした。
アシリパと白石を比べてわかる人間の心
このエピソードではアシリパの旅に対する揺るぎない決意を描くため、占いというあやふや要素が使われたようです。
アシリパは、占いとは判断しがたい状況で利用するもので、今回の自分たちの旅には迷いなどないとキッパリ言い切っています。
アシリパの決意の強さと白石の心の脆さを比較して描くことで、アシリパのスゴさや白石のアホさが証明されたので、占いに翻弄される白石のエピソードは役にたったと言えます。
また、白石のクソ発現もまんざらではないと考えさせられるシーンもありました。
それは、これ以上賭けるのは止めさせようと杉元が白石を押さえつけた時、白石が叫んだ言葉です。
「命なんか賭けなくても稼ぐ方法が目の前にあるじゃねぇか!」
この時、杉元もアシリパもある意味で確かにそうだと思ったはずです。
なぜなら、アシリパにはのっぺら坊にあって金塊にまつわる父の真実を知りたいという大目的があり、杉元には死んだ幼馴染の遺言を実行するため金が必要だという目的があるのですが、2人とも命を犠牲にせず達成することはできないというジレンマを抱えているからです。
その点、白石の発言は軽率で軽はずみである反面、究極的には真実だと言えます。
なぜなら、平和主義者の白石も思っているはずですが、誰も人を殺してまで自分の目的を達成させたいとは思わないからです。
白石の性格は軽率で浅はかに見えて実は本質を最も理解しているというか、作中で最も人間的なのは白石だと言っても過言ではありません。
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