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地獄が呼んでいる【ネタバレ有】全6話あらすじ解説シーズン2予想

試演の最後の光で黒焦げになる人間 韓流

ネットフリックスで大ヒットした『地獄が呼んでいる』全6話のあらすじをネタバレ有りで解説します。この作品は人間に死を告知する予言と予言を実行する「試演」の捉え方を巡り新興宗教団体(新真理会)とそれに異を唱える人たちとの闘いを描いていますが、作者の訴えたようとする真意を理解するのが難しい作品です。

『地獄が呼んでいる』シーズン1の登場人物

♦チョン・ジンス(ユ・アイン)

ジンス議長

ジンス議長と呼ばれる新真理会の教祖で、20年前にチベットを旅した時に初めて(神が罪ある者を裁く行為)を目撃している。それ以来10年間社会に正しく生きることの必要性訴え続け、自ら新興宗教団体・新真理会の議長(教祖)となることで社会的に影響力をもつ存在となる。

 

♦チン・ギョンフン(ヤン・イクジュン)

ギョンフン刑事

試演を予告殺人として対処する警察の方針に従い事件を捜査する刑事。6年前、妻を麻薬中毒者に殺害された悲しい過去があり、娘とふたりで暮らしている。娘はジンス議長の信奉者で、ギョンフンは娘が新真理会と関わることに危機感を持っているが、思春期の娘はなかなか話を聞こうとせず難しい関係になっている。

 

♦チン・ヒジョン(イ・レ)

イ・レ

ギョンフン刑事の一人娘でジンス議長の部屋に出入りするほどのジンスの信奉者。父であるギョンフンには真理会にはまっていないと言っているが、本人も気付かないうちにジンス議長に完全にコントロールされ、母親の死を巡り越えてはならない一線を越えてしまう。

 

♦パク・ジョンジャ(キム・シンロク)

パク・ジョンジャ

家で自分の誕生日を息子と娘に祝ってもらっている最中に予言者が現れ、5日後の午後3時に死んで地獄へいくことになると宣告を受ける女性。死を覚悟して子供たちのためにお金を残すために新真理会の提案に従いお金をもらって試演を撮影することに同意する。

 

 

♦ミン・ヘジン(キム・ヒョンジュ)

ミン・ヘジン

ソド法律事務所の女性弁護士。予言を受けた女性が新真理会からお金をもらって試演を撮影する契約を交わし、金銭の授受を法的に済ませる手続きを請け負ったことで新真理会と関わりを持つようになり、やがて「矢じり」という新真理会の手先のような集団から目を付けられて闘うことになる。

 

♦イ・ドンウク(キム・ドユン)

イ・ドンウク

新真理会に追従する「矢じり」という過激集団のリーダー。ネット上で動画による情報発信をすることで、新真理会の教えを捻じ曲げ、多くの無知な若者を暴力行為へと扇動する危険な存在。表に姿を現さないため警察の捜査でも逮捕されずに陰で影響力を持ち続けている。

 

♦キム・ジョンチル(イ・ドンヒ)

ジョンチル議長

未来宗教の牧師で、かつてジンス議長がチベットで体験した一連の出来事を聞かされていた唯一の人物。ジンス議長から真実(チベットでの体験)を世間に明かさない代わりに次の議長の座を譲る約束をしており、新真理会を名実ともにエセ宗教に堕落させることになる張本人。自分の利益のためなら何をしても良いと思っている。

 

♦ペ・ヨンジェ(パク・ジョンミン)

ぺ・ヨンジェ

NTBCというテレビ局のPD(プロデューサー)で、妻との間に赤ちゃんを授かったばかりの若手のキャリア。妻から生まれて間もない我が子が予言者から宣告を受けた事実を知らされ、新真理会ではなく客観的・冷静な意見を聞くために韓国大学のヒョンジュン教授のもとを訪ねたことがきっかけで、やがて新真理会に狙われることになる。

 

♦ソン・ソヒョン(ウォン・ジナ)

ぺ・ヨンジェの妻

ぺ・ヨンジェの妻で、生まれたばかりの我が子が病院で死の宣告を受けるのを目撃する。その様子を撮影した映像を夫に見せて我が子を救う方法を模索するうちに、夫とともに新真理会に狙われることになる。

 

 

♦カン・ジュンウォン(ハン・ウヨル)

ジョンウォン先輩

ぺ・ヨンジェが務めるテレビ局の先輩で、ぺ・ヨンジェと共同PDとして新真理会の番組制作を担当している。

 

 

 

♦コン・ヒョンジュン(イム・ヒョングク)

韓国大の教授

韓国大学社会学科の教授でテレビに出演してコメンテーターを務めたりする著名人。今回の超常現象の捉え方について新真理会とは異なる見解を主張して、予言や試演を事故のようなものと捉えており、決して神が与えた罰などではないと主張する。

 

♦ユジ執事(リュ・ギョンス)

ユジ執事

新真理会に多数存在する執事(議長の側近・幹部)のなかで最も権力を持つ存在。自分で考えて行動する頭を持たず、常にジョンチル議長のイエスマンとして行動する。そのため、命令されれば暴力行為でさえ躊躇わず実行する。

 

『地獄が呼んでいる』第1話のあらすじ

ある日、駅前のレストランで一人の男性が謎の黒い3体の怪物に襲われ、走って逃げようとする男性を怪物が追いかけて捕まえ惨殺するという事件が発生します。

多くの市民が事件を目撃しており、男性が黒い怪物に惨殺されるシーンが撮影されてネットやテレビで報じられることになりました。

新真理会のジンス議長は街頭で集会演説をし、一連の超常現象について自身の解釈を説明します。10年前から同様の超常現象が韓国だけでなく世界各地で起こっていて、被害者は皆犯罪者という点で共通していると訴えます。

そして、罪を犯すものは罪を犯すという選択をしているだけであって、生い立ちや事情などは言い訳に過ぎないことや、神は今ダイレクトな方法で人間に地獄の姿を見せているのだと強調します。

パク・ジョンジャもその一人で、母子家庭の母親であるジョンジャは、家で子供たちから誕生日を祝ってもらっている最中に死を宣告されます。

ジョンジャは死を覚悟しましたが、自分が死んだ後の子供たちを心配して新真理会に相談したところ、ジンス議長から大金を払うからテレビで予言が実行される試演を放送させて欲しいと頼まれます。

新真理会の教義を妄信する過激集団矢じり

一方、新真理会の教義を曲解した矢じりという過激集団は、リーダーがネットのSNSを利用した情報伝達により、自身の歪んだ解釈を構成員に拡散し、今回神がソウルで地獄を試演した理由を自分たちが存在するからだと誤認し、神が弓を引けば矢じりである我々が飛ぶのだと存在をアピールします。

そして、小説家のキム・グァンジンがテレビで「不思議な出来事に意味を付与して正義と称する」と新真理会に批判的な発言をしたことを痛烈に非難し、メンバーに拉致させてリンチするという事件が起こります。

矢じりの存在は『地獄が呼んでいる』の最初から最後まで、危険で厄介な一貫した立場を貫きます。

『地獄が呼んでいる』第2話のあらすじ

ジョンジャは金銭の受け取りなどの手続きを滞りなく済ませたかったため、ソド弁護士事務所を訪ねてミン・ヘジン弁護士に手続きに立ち会ってもらい契約は完了します。

ところが、ジョンジャが試演の撮影を契約した詳細情報を警察内部の矢じり内通者がリークし、矢じりは罪のあるジョンジャの子供たちも救うべきだと叫びます。矢じりにとって救うとは捕まえてリンチすることを意味します。

新真理会は予言と試演は罪を犯した者が神によって裁かれているものと解釈し、正しく生きることを説きます。一方、自らを新真理会の教えを遂行する神の手先だと自任する矢じりは、試演により裁かれるものだけでなくその家族にも罪があるという誤った解釈をします。

以前から矢じりの行動に目を配っていたミン・ヘジンはジョンジャの子供たちが矢じりに襲われる危険性を察知します。彼女は子供たちを自分のカナダの別荘に逃がすために奔走し、なんとか2人を無事飛行機に搭乗させることに成功します。

ジンス議長の企みに利用されるヒジョン

ジンス議長は、みんなに「正義感を持て」と神の意志を伝えたいだけなのに、自分たちの意思を急進的にとらえる連中がいることを憂いていると警察に話すシーンがありますが、内心は嘘でした。

ジンス議長はギョンフン刑事の娘ヒジョンをそそのかし、かつてヒジョンの母親を殺した男が10年の刑を受けながらたったの6年で出所したことを教え、ヒジョンを男の居場所へ案内します。

そして、ヒジョンにスタンガンで男を失神させるよう仕向け、意識の無い男を拉致します。ところが、ジンス議長の悪行はこれだけでは終わらず、ヒジョンの目の前で男を焼却炉に入れて生きたまま焼き殺してしまうのです。

ヒジョンは最初目に涙を浮かべていましたが、やがて涙を流しながら彼女の顔はジンス議長の望む不気味な笑顔へと変わっていきます。ジンス議長がヒジョンに悪行を働かせるのには理由があり、それはギョフン刑事にある行動を強制させるための弱味を作るのが目的だったことが後で分かります。

矢じりの構成員による警察署の襲撃

ギョフン刑事の知らないところで妻を殺した男の処刑に立ち会っていた娘でしたが、それ以来父親のギョフン刑事とは音信不通になっていました。ところが、悩める父ギョフンが頭を抱えているところへ矢じりの構成員がバットを持って警察署へ押しかけてきます。

矢じりの構成員は不法な暴力行為を繰り返すために度々捕まっていましたが、仲間の釈放を要求する暴徒化したメンバーが武器を持って襲い掛かってきたのです。警察署内は警察官と矢じりの構成員達の乱闘になり多くの負傷者がでる事態に発展します。

『地獄が呼んでいる』第3話のあらすじ

警察署の暴動とは別に、ジョンジャの試演を撮影するためのセッティングは着々と進められていました。新真理会のメンバーには大金持ちもいるようで、あっという間に物件を買い取り場所を確保しただけでなく韓国の全てのテレビ局が放送することになります。

ジョンジャが予言者に宣告された時刻になると例の3体の黒い怪物が現れました。ギョンフン刑事は拳銃で怪物を発砲しますが全く効果ありません。多くの観衆が見物するなか、ジョンジャは怪物たちに体を貫かれ、駅前の男性と同じように輝く光を当てられて丸焦げにされてしまいました。

一方、警察は駅前で死亡した男性の件も含めて今回の超常現象を予告殺人という認識で対応し、ジョンジャの試演にも立ち会っており、ギョンフン刑事は現れた黒い怪物に拳銃で発砲しましたが通用せず、逆に体ごと吹き飛ばされてしまいました。

暴走の一途を辿る矢じりの悪行

また、試演が終わり黒い怪物が姿を消してしまうと、試演を見ていた観衆は皆地面に膝をついて頭を垂れてしまいました。それはまさに神を敬うような光景でした。

ところが、この時弁護士として立ち会ったミン・ヘジンはその他大勢の人達の行為に迎合せず土下座をしなかったため、その姿が撮影された動画を矢じりのリーダーにネットで流されてしまい、母親とともに矢じりの標的にされてしまいます。

また、試演の最中拳銃で怪物に発砲したギョンフン刑事も動画で発砲の様子を流されしまい、神に発砲する不届きものというレッテルを張られてしまいます。

ジンスの罠にはまったミン・ヘジン

ミン・ヘジンは年老いた母親だけでも逃がそうと奔走しますが、母親は空港の駐車場で矢じりの構成員に捕まりリンチに遭った末命を落としてしまいます。失意に沈むミン・ヘジンは母親が死ぬ直前、未来宗教という教団の牧師キム・ジョンチルからジンス議長について知っていることがあると手紙をもらっていたことを思い出し、ジョンチルのもとを訪ねます。

そこではジョンチルの口からジンスの過去について驚くべき事実が話されます。なんとジンスは20年前にチベットで試演を目撃しただけでなく、そこで自らも予言を受けていたというのです。ジンスがジョンチルに話した内容はインタビューとして音声記録に残されていました。

それによると、20年後の10時30分に死んで地獄に行くと宣告されており、それはまさに今日の午後10時30分を指していたのです。つまり、ジンスもジョンチルもジンスが今日死ぬことを知っていたのです。

それだけではなく、ジョンチル牧師はジンス議長から今日試演により死ぬことを世間に隠して欲しいと頼まれており、見返りに自分が死んだ後の議長の座を譲ると提案されていたというのです。

ジンス議長は人々を恐怖で縛るには試演が神による罰であると誤認させる必要があり、それを人に説いている張本人が試演で死んだとなれば、社会が恐怖に縛られることがなくなることを恐れたのです。

ジョンチルはさらに、ジンス議長が信頼の証にミン・ヘジンを殺すよう要求したことを打ち明けます。次の瞬間ミン・ヘジンは部屋を飛び出し逃げようとしましたが、周囲はすでに矢じりの集団に囲まれており、暴力集団のリンチに遭い生死不明の状態に陥ってしまいます。

娘のため新真理会へ乗り込むギョンフン刑事

ギョンフン刑事が最後に見たジンス議長の動画配信の背景に娘のセーラー服が映っていたことで、ギョンフン刑事は冷静さを失い連絡のつかない娘を連れ戻そうとジンスの部屋のある教団の建物へ押しかけます。

すでに矢じりをはじめ新真理会からも目を付けられているギョンフン刑事は激しい抵抗に遭いリンチされるところでしたが、ジンス議長が意図的にギョンフン刑事の電話に連絡を入れたため、着信画面に映った教祖の顔を見た信者たちは恐れおののいて攻撃をやめてしまいました。

さらにジンス議長はギョンフン刑事をそのまま行かせるよう電話越しで信者に話しかけ、ギョンフン刑事は無傷でジンスの指定する場所まで行くことが来ました。ジンス議長はギョンフン刑事の娘ヒジョンが家にいることを真っ先に伝えます。

ジンス議長がギョンフン刑事を自分のいる場所に読んだのには訳がありました。それは、自分が20年前にすでに予言をうけていて、今日10時30分に死ぬところを見せたかったからでした。そして、死んだ自分の死体を予言で死んだと悟られないよう処分させたかったからでした。

ジンス議長は予言を受けてから今日まで20年間どれだけ恐怖だったか正直に心の内を明かします。そして、神がなぜこんなことをするのか分からないが、世界中の人がこの恐怖を感じてほしいとの思いを述べ、「その恐怖は世界を前よりも正しく導いてくれる」と説明します。

最後に、全てを知ったギョンフン刑事に対して自分の試演を撮影して世間に公表するか、黙って死体を処分して秘密を守り、家に帰り自分の作った恐怖に縛られた世界で娘と生きる道を選ぶか判断(自律)を委ねますが、ギョンフン刑事は娘の元へ帰る選択をし、ジンス議長が死ぬのを見届けます。

『地獄が呼んでいる』第4話のあらすじ

第4話からギョンフン刑事が急に登場しなくなりますが、第3話の最後で娘の元へ帰る選択をしたため、物語の表舞台からいったん姿を消してしまったようです。

第4話からはNTBCというソウルのテレビ局のPD(プロデューサー)であるぺ・ヨンジェと妻のソン・ソヒョンの間に生まれた赤ちゃんがストーリのキーマンになります。

ぺ・ヨンジェは先輩社員のジョンウォンとともに共同PDとして新真理会の番組を制作担当していますが、新真理会の執事の横柄な態度に辟易している人物で、新真理会の教義にも関心がありません。

ところが、一緒に仕事をしているジョンウォンが連絡もなく急に行方不明になったため、仕事場の机の上に置かれた「ヤンピョン釣り場」と書かれたメモを頼りに、単独現地へ探しに行くことにします。

矢じりを恐れて予言を隠して死ぬ人を守る組織

ぺ・ヨンジェがヤンピョン釣り場に到着するとジョンウォンが水の中に立っている姿が目に入りました。ところが、ぺ・ヨンジェが来たことに気付いたジョンウォンは「来るな!」といって拒否します。

なんと、ジョンウォンは予言者から宣告を受けていて、今日ここで一人で死ぬことを選んでいたのです。もしも自分の宣告が新真理会や矢じりに知られたら家族が巻き添えになってしまうため、ジョンウォンはそれを阻止するために一人で死ぬ道を選んだのです。

そして、しばらくすると例の3体の怪物が現れジョンウォンは殺され黒こげの死体だけが残りました。ところが、直後に謎の集団が駆けつけてジョンウォンの死体を手際よく片付けて回収してしまいました。

そして、ぺ・ヨンジェに対してリーダーらしき男から「今日見たことは忘れてください。そうしないとあなたが危険だ」と念を押されます。その男はぺ・ヨンジェも知っている韓国大学の教授だったことと、死んだはずのミン・ヘジンもメンバーの一人だったため驚きますが、睡眠剤を注射されて意識を失ってしまいます。

予言者から宣告を受ける生まれたての赤ちゃん

先輩のジョンウォンが試演で死んでしまい謎の組織が死体を回収する現場を目撃したぺ・ヨンジェは、目が覚めると真っ先に妻と我が子のもとへ向かいます。

ところが病院に着いたぺ・ヨンジェは妻から衝撃の事実を聞かされます。なんと、生まれたての赤ちゃんが予言者から宣告を受けてしまったというのです。

『地獄が呼んでいる』第5話のあらすじ

ぺ・ヨンジェは、昨夜のことを忘れるよう念押しされたにも関わらず、韓国大学のヒョンジュン教授のもとを訪ねます。教授は試演が罪人だけに起こるのは新真理会の嘘であり、説明のつかない超常現象をチョン・ジンス(ジンス議長)が神の意図だと称しただけだと真実を教えます。

さらに、告知を受けた人をかくまい親族も保護することであらぬ汚名を着せられる被害が起きることを阻止していることを明かします。

告知を受けた人を探す方法は、大勢の人の前で起こった告知の場合は新真理会との時間の争いになるが、1人で告知を受けた人は新真理会のアプリで告知について検索することが多いので、その検索内容を辿りながら、社会のあらゆる方面に潜伏する内通者を利用して探すのです。

全てを聞かされたぺ・ヨンジェは教授に自分の子供が告知を受けた様子を動画で見せて助けを請い、秘密組織(ソド)のアジトに案内されます。ぺ・ヨンジェはそこでミン・ヘジンから驚くべき提案をされます。

赤ちゃんの試演を撮影するという提案

さらにミン・ヘジンは、新真理会の教義では生まれたての赤ちゃんが宣告を受ける理由は見つからないので、ぺ夫妻は新真理会に抹殺されるか、赤ちゃんを殺してぺ夫妻に罪を被せることで赤ちゃんに試演が起きることを世間から隠すに違いないと説明したうえで、赤ちゃんの試演を撮影させて欲しいと提案します。

ぺ・ヨンジェはこの提案に激怒しますが、ミン・ヘジンはこうすることで試演は生まれたての罪のない赤ちゃんの身にも起こり得る事故のような現象で、決して神による罰などではないことを世間に証明したいというのです。

また、世間には知られていませんがジンス議長はすでに4年前に起こった試演により死んでいて、新真理会は超常現象が誰の身にも起こり得る普通の現象であることを隠していることを教えます。

これに対してぺ・ヨンジェは、ジンス議長の身に起こった事実を世間に公表すべきだと主張しますが、ジンス議長でさえ超常現象の存在を世間に信じさせるのに20年もかかっていることや、ソウルで試演が起こったことで人々がようやく信じるようになった事実を踏まえ、赤ちゃんの試演を世間に公表する以外に超常現象が神の罰ではないことを信用させる方法はないと力説します。

しかしぺ・ヨンジェの気持ちに変わりはありません。ミン・ヘジンたちも新真理会も子供の死を利用して自分たちの主張を訴えたいだけだと痛烈に批判して部屋から出て行ってしまいます。

ソドの存在を知った新真理会の対応

一方、新真理会は4年前に死んだジンス議長に変わり、未来宗教の牧師だったキム・ジョンチルが約束どおり後任の議長に就任し、新真理会を牛耳っていました。

ジョンチル議長は宣告を受けた者を探している過程でヒョンジュン教授たちの秘密組織(ソド)の存在を知ります。そして組織を潰すため密告によりメンバーの一人を拉致すると、酷い拷問を与えて秘密組織(ソド)のリーダーがヒョンジュン教授であることを突き止めると、矢じりを使って教授を拉致して殺害してしまいます。

もはや新真理会は殺人も厭わないテロ組織に成り下がってしまい、自分たちの既得権益を守るためならなんでもする悪魔の教団へと変貌していました。

ミン・ヘジンもジョンチル議長の子分であるユジ執事たちから追われる身となり、危うく捕まるところでしたがスタンガンを使って反撃し、辛くも逃げることに成功します。

一方、ミン・ヘジンや教授の提案に激怒したペ・ヨンジェでしたが、家に帰ると冷静さを取り戻します。そして、教授の娘も死ぬ30秒前に予言を宣告されてその後すぐに試演が起こり亡くなったという話を思い出し、妻に提案の内容やそれが意味することを話します。

ペ・ヨンジェが教授の死を知ったのは翌日のニュースで教授の死体が韓国大学で晒しものにされている映像を見てからでした。教授は焼却炉で生きたまま焼かれたうえに、大学のキャンパスに仲間の死体と一緒に晒しものにされたのです。

『地獄が呼んでいる』第6話のあらすじ

会社に出勤したペ・ヨンジェに矢じりから逃げ延びたミン・ヘジンから電話で連絡がきます。ミン・ヘジンはぺ夫人と子供を家に残しているペ・ヨンジェに対し、昨日の矢じりの襲撃時に新真理会のユジ執事もいたことを話し、新真理会が子供の宣告を知れば命が危ないと伝えます。

ぺ・ヨンジェはすぐに妻のソン・ソヒョンに電話しますが繋がらず、SNSで所在を確認すると宣告について詳しく知ろうと思い新真理会に来ているとの返事が返ってきます。

妻と子供の命が危ないと感じたぺ・ヨンジェは直ちに新真理会に向かいます。そしてミン・ヘジンと合流すると妻のいる相談室を目指して教団施設の中に入ります。

事情を知らないソン・ソヒョンは子供の身に起きた宣告の動画をユジ執事に見せてしまい、教団は緊急会議を開いた結果、事実を隠ぺいするために子供と母親を引きなすことを決定し、子供を一方的に奪い取ってしまいます。

子供を奪われてパニックになったソヒョンが言い争いをしている真っ最中に夫のぺ・ヨンジェとミン・ヘジンが駆けつけ、ミン・ヘジンは警棒で教団の執事たちを次々に撃退してなんとか教団から脱出し、予め準備してあった中継をセッティングした場所へ向かいます。

過去に矢じりのリーダーだった男の登場

ミン・ヘジンは夫妻と子供を宣告を受けて保護しているかつての新真理会の信者と名乗る男の部屋に案内します。この男は3年前に宣告を受けたと話しますが、実はこの男はかつて矢じりで多くの若者を扇動したイ・ドンウクという人物なのですが、ミン・ヘジンは過去の彼を知りません。

イ・ドンウクは表面上は夫妻の子供の身に起きたことに同情し子供に罪があるはずないと主張しますが、内心は自分の死を受け入れることができず混乱していました。

自分が死ななければならない理由をどうしてもハッキリさせたかったイン・ドンウクはこともあろうに新真理会に電話して理由を尋ねるという愚行を犯してしまいます。

そして、秘密組織(ソド)と接触していることやソドに宣告を受けた赤ちゃんが保護されて一緒にいることをベラベラと喋ってしまいます。

電話で相談を受けたジョンチル議長は、神は赤ちゃんに予言を宣告するというミスを犯したため、そのミスをごまかすためにあなたが死ぬのだと、普通の人が聞けば納得するはずのない突拍子もないこじつけ話をします。

ところが精神的に動揺して頭がおかしくなったイ・ドンウクはジョンチル議長のこじつけ理論を聞いて納得してしまいます。「あなたを利用してミスを隠すことで、あなたは神に永遠に感謝されるだろう」というジョンチル議長の言葉は、イ・ドンウクを大いに励ますことになり、言われるがまま子供を殺すことを了承してしまいます。

イン・ドンウクの最後を見れば、矢じりという集団が最初から最後までただ利用されるだけの哀れな存在だったことよくわかります。

最後まで子供を離さなかった夫妻と子供の最後

ジョンチル議長の言葉で態度が豹変したイ・ドンウクはすぐさま中継の妨害を開始を企てます。準備にあたるソドのメンバーを全員刺し殺し、ぺ夫人と子供がいる部屋に向かい子供を殺そうとします。

ところが、イ・ドンウクはミン・ヘジンに警棒でボコボコにされてしまい、そうこうしているうちに黒い怪物が現れ、アパートの中庭を舞台に試演が始まります。

この時、ぺ夫妻は子供と最後までは慣れないという兼ねてからの意思を最後まで貫きました。怪物になにをされようと2人で子供抱きしめて決して離さず、そのままの形で試演が行われたのです。

その結果、驚くべきことにぺ夫妻は黒焦げの焼死体になってしまいましたが、赤ちゃんは無傷のままで試演が終わり怪物が消えてしまったのです。

夫のぺ・ヨンジェも妻のソン・ソヒョンも死を免れなかったのに子供だけが助かったことで、試演の解釈が神の与える罰ではないことは証明されましたが、2人が死んだ意味は分かりません。

最後の最後まで裏切られたイ・ドンウク

イ・ドンウクは赤ちゃんが生きていることを知ると歩いて赤ちゃんの元へ行き、刃物で殺そうとします。イ・ドンウクの精神は錯乱してしまい現状を理解できなかったようです。

そして、赤ちゃんを襲おうとした次の瞬間イ・ドンウクが試演の時間を迎え、容赦ない黒い怪物にボコボコにされたうえ、殺されてしまいます。

イ・ドンウクの死は決して神が誤って赤ちゃんを殺すというミスを犯した誤魔化しなどにはならず、誰からも感謝されない試演となりました。

嘘がバレた新真理会の教義

全てが解決した直後、新真理会のユジ執事たちが駆けつけ子供が生きている事実を知り、赤ちゃんが生きていることは神の意図に反しているとして捕まえようとします。

ユジ執事は警察官や大勢の市民・信者に捕まえるよう指示しますが誰も言うことを聞きません。ところが一人の老人が勇気を出して「詐欺師」と叫び、ユジ執事の暴挙を止めさせようとします。

これに激怒したユジ執事は老人を殴り倒して酷く殴打し勝ち誇った顔をしますが、すでに新真理会の教義が嘘だったことを理解した市民はユジ執事を信用しておらず、傍で見ていた警官が「ユジ執事、あなたを暴行の現行犯で逮捕します」と言って連行します。

『地獄が呼んでいる』のシーズン1で絶対的な権力の象徴として君臨していた新真理会でしたが、その執事の代表格が警察に暴行の現行犯で逮捕され、正義が勝利して幕を閉じることになりました。

『地獄が呼んでいる』シーズン2を予想

ある意味正義が証明されてハッピーエンドのラストを迎えたシーズン1でしたが、依然として予言や試演の意味がわかりません。

死んだ教授の言う通り「事故のようなもの」として受け止めるしかないのかもしれませんが、超常現象が起こる理由の説明にはなりません。

SFを描く作品では完全な説明はあえて避け、読者や視聴者に作品の訴えることの真意を問う形で締めくくるものが散見されますが、『地獄が呼んでいる』もその類なのかもしれません。

しかし、シーズン1の本当のラストには、第3話で試演が起こり黒焦げにされて死んだはずのパク・ジョンジャが突然超常現象によって生き返るというシーンが用意されていて、これを見た視聴者はあらたな謎に引き込まれたはずです。

1、予言と試演の意味

2、赤ちゃんが試演で死なず両親が死んだ意味

3、試演で死んだ人間が生き帰った意味

この3つの疑問が残っている限り、『地獄が呼んでいる』をこのまま打ち切りにするのは問題があると考えるのは視聴者として自然な気持ちだと思います。

また、制作陣もこれほど思わせぶりな終わらせ方をするからには、恐らく続編は視野に入れているか、すでに制作に着手していると考えるのが普通です。

したがって、『地獄が呼んでいる』シーズン2はあると思います。

ただし、新型コロナのオミクロン株の蔓延の観点から考えると撮影に相当時間がかかるか無理なことも考えられるため、配信はかなり先になることが予想されます。

とりあえず、ネットフリックスが制作したオリジナル作品なので、ネットフリックスの都合によると言った方が正確かもしれません。

なお、『地獄が呼んでいる』についてもう少し詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせて読まれると参考になります。

『地獄が呼んでいる』デスノート/リング/LOSTのオマージュ・パクリ度を検証

『地獄が呼んでいる』とデスノートの類似度を比較検証~パクリ疑惑は本当?

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