杉元一行はフチの13番目の妹の息子の村に泊まることになりますが、そこで最近この界隈で盲目の盗賊が暴れるようになったという話を聞きます。盗賊の親玉は妙な入れ墨をしていると聞いた杉元たちは、それは入れ墨の囚人に間違いないと気付きます。
白石によるとその男は名前は都丹庵士(とにあんじ)といい、硫黄山で苦役を強いられた連中のひとりだそうです。硫黄の採掘は亜硫酸ガスによる害が酷く死者がたくさん出たため中止されていましたが、網走監獄の典獄である犬童四郎助(いぬどうしろすけ)が密かに囚人を貸し出して採掘を再開したということです。
都丹庵士は死ぬのを恐れて逃げ出した囚人たちを従えて盗賊団の頭になっていたのでした。
下駄の音に要注意!
入れ墨の囚人を探すため杉元たちは盲目の盗賊を見つける手がかりを考えますが、近くに和人が経営する温泉旅館で聞いた方が良いと知り一行は旅館へ向かいます。
旅館で杉元は盲目の按摩さんに背中をマッサージしてもらいます。按摩さんは杉元の立派な筋肉を天賦の才だと誉め称えるとともに、これだけ多くの深い傷を負いながらなぜ生きていられるのか不思議だと漏らします。
杉元は、アイヌでは人が死んだら個人の服や持ち物に傷を入れて魂を抜くのだと話します。傷を付けることで魂が抜け、あの世でも使えるようにするのだと。
そして、自分の魂を抜くにはこれくらいの傷では足りないのだと言います。
するとアシリパは、人は役目を終えると魂が抜けて死ぬのであって、杉元が死なないのはこの世での役目をまだ終えていないからだと諭します。この時のアシリパの毅然とした態度と杉元の表情はなにか意味深いものを感じさせてくれます。
話が終わると按摩さんは帰ろうとしますが、『下駄の音』には注意するようアシリパに忠告します。この辺では皆『下駄の音』と言っているがあれは人間の舌の音だと盲目の按摩さんは教えてくれます。
按摩さんはさらに、この辺には昔たくさんの温泉宿があったが今は閉館されていることを話し、杉元たちは盗賊団が隠れ家に利用するなにはピッタリだと感じ、翌日にでも探しにいくことにします。
ところが温泉で計画を練っている一行はすでに盲目の盗賊団に包囲されており、全裸の状態でいきなり一方的に襲われてしまいます。その中には白石がよく知る都丹庵士(とにあんじ)の姿もありました。
盲目の盗賊との戦い~運命の力を越える谷垣の情熱
温泉に入っているところを襲われた杉元たちは全裸で闘うことになります。
都丹庵士率いる盗賊団は銃を持っているのは都丹庵士ひとりだけだったため、他のメンバーはなんとか素手で対処することができます。
ところが都丹庵士は舌を鳴らした時の反響音で相手の位置を計測する特殊な能力を持っていて非常に厄介です。
谷垣とキロランケは駆け付けたインカラマと浜へ出て小舟に乗って岬を回り込んで旅館へ戻ろとしますが、この時運悪く谷垣が尻を撃たれてしまい、小舟がバランスを崩して泳げないインカラマが夜の海に転落してしまいます。
意識を失ったインカラマは海の中でクマのカムイがたくさん現れて迎えに来る夢を見ます。そして、これはやあはり運命なのだとあきらめかけたその時、海面に谷垣がパワーを炸裂させてシャツのボタンが弾き飛ぶ光景が見えます。
そしてクマのカムイたちが谷垣のオーラに圧倒されて吹き飛んだと思った次の瞬間、インカラマは谷垣に抱えられて海から救い出されているのでした。インカラマはこの体験を契機に運命は変えられる確信します。
殺し合いの最中、杉元に昔の土方歳三を重ねる都丹庵士
谷垣達がインカラマを助け出した頃、都丹庵士は次第に日が昇り始めていることに気付き仲間を連れてアジトへ引き上げます。都丹庵士は夜の暗闇では一方的に有利に戦えますが、明るい場所では分が悪いことを知っていたのです。
ところが杉元は都丹庵士のあとを付けてアジトを突き止め尾形とアシリパの3人で中へ突入します。突入後、鉱山会社の人間と勘違いして襲いかかってくる都丹庵士に馬乗りになりトドメを刺そうとする杉元でしたが、無関係のアイヌまで殺したことを攻め立てます。そのうち鉱山関係者もアイヌも見境がなくなるだろうと。
ところが都丹庵士は杉元に対して、「俺にも見える。あんたはもう元には戻れねえ」と心に突き刺さる一言を放ち、杉元はグサッときます。
ちょうどその時土方歳三がアジトに駆け付け、れ都丹庵士をこちらで預からせてもらえないかと杉元に提案します。続いて牛山が壁をぶち破って中へ入ってきます。ぶち破らなくてもいいのに。
杉元は、都丹庵士の入れ墨の写しを貰えるなら構わないと了解しますが、都丹庵士はなぜ土方歳三がここに来たのか理由が分からず驚きます。
土方歳三は犬同典獄と勝負するのだと都丹庵士に正直に伝えます。
その後都丹庵士は、土方から杉元のことを聞き感慨深く語ります。
「若い頃、網走監獄で初めて出会った頃の土方さんにそっくりだ。鬼のように凶暴だが、どこか優しくて・・・」
「あんたはもう元には戻れない」と言い放った都丹庵士でしたが、実はここの中では杉元の奥に眠る優しさはちゃんと見抜いていたようです。
第22話へ続く。
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