12月に入る頃から釣果が厳しくなるバスフィッシングですが、1月・2月の厳寒期でもバスを釣ること自体は可能です。水温が急激に変化した後の12月下旬は釣りにくいですが、低水温でも安定するとバスはそれなりにエサを食べるようになるので、狙い方次第で釣ることができます。
真冬のバス釣りで有利な条件が整った野池とは
結論から言いますと、厳寒期のバス釣りは河川よりも野池がオススメです。そして、野池の中でもワンドが点在するタイプの野池が有利です。
しかも普通のワンドではなく、一定の条件を満たしていると有利です。
一定条件とはなにか、以下に詳しく説明します。
北側が山などで遮られて風裏になったワンド
真冬のバスに限らず、風を嫌がっている状態のバスは風裏や風を遮る遮蔽物のある場所へ移動する傾向があります。
1月・2月の厳寒期は高気圧が大陸に張り出しているため、冷たい北風が吹く頻度が高くなります。そのため、おのずと北風を嫌がるバスは北側に遮蔽物があり基本的に北風の直撃を受けにくい水域へと移動すると予測されます。
野池の場合、山間にあるような野池では北側に大きな茂みや丘があったり、東から西へ流れる谷間の小川がそのままワンドになったようなパターンがそれに当てはまります。
風裏になったワンドは北風で水が動きにくいので、バスに限らずエサになる小魚も集まります。
昼間に太陽が当たり易いワンドを狙う
この条件は、よほど切り立った崖のような場所にでもない限りは、だいたい当てはまると思われがちですが、実はそうでもありません。
平地にポツンとあるような野池なら1日中太陽の光を浴びることも可能ですが、山間にある野池はワンドが谷間にある確率が高いので、谷間は左右を高い樹木に囲まれて日中でもほとんど陽光が当たらない場所もあります。
実際、釣りをしていて日が当たらないとアングラー自身も寒くて我慢できなくなるので、そういうワンドは避けたほうが良いでしょう。
ワンドの底の流れ込みのレコードを狙う
野池の形も様々ですが、山間に作られたため池でよくみられるのが、谷間を堰き止めて作られたタイプの小規模ダムみたいな形で、必ず小さな流れ込みがあるのが特徴です。
流れ込みを堰き止めて作ったわけですから、流れ込みのある個所は必然的にワンドになるわけです。
そして、このワンドを狙う時にボトムを攻めるなら絶対にレコードを意識して狙ってください。レコードとは流れ込みが水底に流れた形跡がレールのように掘られた状態のことですが、減水期の野池ではハッキリと目視できます。
レコードは減水期にある程度の位置を確認できれば良いですが、確認できていなくても手探りで探すことも可能です。テキサスリグでゆっくりとズル引きして、根掛かりするけどすぐに脱出成功できる箇所が線上に繋がっている箇所がそうです。
それでも分からないこともありますが、ワンドをざっと見回してみて、だいたい一番深そうな箇所に検討を付けてキャストするのも効果的です。
なぜなら、レコードは一番深い場所にできやすいはずだからです。冬場に満水の野池でバスをボトムで狙う場合は、レコードを意識して狙うと効果的です。
リアクションバイトにこだわらない
真冬の定番といえばメタルバイブに代表されるリアクション系のハードルアーが挙げられます。もはや鉄板アイテムと言っていいルアーですが、確実に1匹を釣るという地味な戦略を貫くなら、試しにしばらく投げてみて駄目ならネチネチへ移行すると良いでしょう。
ネコリグやワッキーリグも可能ですが、私は1インチのワームフックに2インチのクローフィッシュをセットしたテキサスリグで、真冬でも普通に釣れています。
ただし、これはサイズを選ばない釣り方は、本来私が得意としない釣法なのでオススメしたくありませんが、一匹を確実に釣りたい時に効果を発揮します。ただし、真冬でもテキサスリグでランカーが釣れたりしますが、ランカーが釣れるのはほぼ例外なく4~6インチのワームを使用した場合です。
やはり、バスのサイズを選ぶとなると使用するワームのサイズも大きくしたほうが有利ですが、そうなるとバイトの確率が下がります。特に厳寒期のロングワームはバイトがあってもショートバイトが多いです。
コイ・フナ・ボラの動きを参考にする
ベイトフィッシュを探す際、サギなどの魚を捕食する野鳥の存在を手掛かりにすることは常識です。海でもナグラの上には海鳥が戯れることがあります。
ところで、河川で魚が好みやすい水温の安定した環境を探す手がかかりはサギやトンビなどの野鳥は頼りにならないので、私はコイ・フナ・ボラなどの集団で泳ぐ性質のある魚の動きを観察するようにしています。
コイやフナは水質の悪い環境でも生活できる生命力の強い魚なので、水質に敏感なブラックバスと水質に対する好みは異なるはずですが、安定した水温が維持される水域やプランクトンの多い水域に集まり易いため、ベイトフィッシュもそれに追随します。
当然、ベイトフィッシュにはバスが付きますので、コイの群れの動きはあながち無視できないというわけです。
真冬に河川でバスを狙う場合
もしも身近に条件に当てはまる野池が無い場合は河川で上記の条件により近い環境を備えたポイントを攻めると釣果に繋がり易いです。
河川の場合は下流域に行くほど水深が深くなる傾向があるので、厳寒期のバスは下流域の流れの影響を受けにくい風裏でじっとしていることが多いです。
そして、天気が良くて水温が高くなる日の日中や、春が来る直前の温かい雨風が降るような日には、水深1.5m以内の浅場で釣れることが非常に多いです。
ただ、日本にある河川でバス釣りをする場合、たいていはだだっ広い平野の中を川が流れていることが多く、河川で風裏を探すのは非常に困難です。
流れ込みは温排水なら狙うべし
河川でバス釣りをする時、インレットは1年を通して大場所として外してはならないポイントとして挙げられますが、流入する水の温度や性質も考慮すると、狙うべきインレットとそうでないものに分かれます。
寒くて動くこともままならない状況で冷たい水が流れこむポイントはバスも嫌がるに決まってますが、温かい水ならば大喜びです。
温排水のシチュエーションは世間では工場の周辺など、温水を排出する施設の周辺以外では見かけることがないので、どこでも狙えるポピュラーなポイントとは言えません。
ただし、工場の温排水でなくても生活排水もそれなりに水温は高いので、水質が良くないという矛盾点はありますが厳寒期はベイトフィッシュが集まる傾向が高く、ベイトにつられてバスが集まる可能性も高くなります。
多くの製造業では工場排水を間違いなく近くにある河川に流すので、川沿いに工場などが点在していれば、温排水が狙える可能性が高いです。
*全ての工場で温水を使用しているわけではありません。あくまで参考にして下さい。
地下水の流出するエリアは超オススメ
地下水とは文字通り地下を流れる水脈のことですが、実は大型河川の堤防沿いなどでは、業者が工事のために2mも地面をほると地下水が流れていることがよくあるそうです。
実は地下水は夏も冬も温度がほぼ一定という性質があります。これを温泉とか温水と勘違いしている人が多いですが、それは誤りです。
この地下水が地上であふれ出れば井戸になりますが、水中で偶発的にあふれ出ることもあります。
水中で地下水が露出する水域では冬場でも春・秋とかわらないような小魚が泳ぐ様子を眺めることができるほどで、もちろんバスも年中活性が高くなります。
こういうポイントは年中アングラーのターゲットになるため必然的にプレッシャーが高く、見えているのに釣れない天才バスの養成所みたいな環境になりますが、こういう特殊な環境では真冬の野池のセオリーは通用しません。
まとめ
真冬にバスを確実に釣る方法について簡単に説明しました。
たぶん、この通りに実践して頂ければバスのいる野池なら普通に釣れると思います。
私は自分で上記の点を考慮して釣りをして毎年真冬にボウズになることはありません。
どうしても真冬にバスが釣れないという方は、前述のポイントを参考に実践されることをオススメします。
バス釣りに関しては下記の記事も参考になります。
コメント