常森朱の色相が曇りにくい理由は免罪体質だからではなく、ファーストシーズンで征陸智己が宜野座伸元の質問返した答えが最も妥当で当たっています。
常森朱は学生時代の同級生から色相美人と賞賛されるほど色相がクリアで、就職の適正検査ではシュビラシステムから16省庁全て適正有との評価を受けるほどです。
しかし、厚生省公安局の適性有と評価されたのは同級生のなかで常森朱ただ一人だったため、常森は自分にしかできない使命があるのかもしれないと感じて公安局を志望したという背景があります。
重大局面で常森朱の色相が曇らなかった事例
色相美人の常森朱ですがあわや色相が濁るかもしれないと思われる危険な状況や、このままでは危ないかもしれない状況は何度もありました。
ところが常森朱はどんな状況でも色相を曇らせるどころかクリアーな状態を保ち続け、犯罪係数が悪化したことはありません。
普通の人ならサイコパスが悪化したであろう状況下で常森朱のサイコパスが悪化しなかった例として、下記の4つの事例が挙げられます。
- 親友の船原ゆきが目の前で惨殺された時
- 槙島の顔をデータ化するためにメモリースクープした時
- 狡噛が去った後の1係が機能不全に陥った時
- 切断された祖母の耳を見せられた時
目の前で親友が殺されても曇らない
狡噛慎也を罠にハメるため槙島聖護は常森朱の親友である船原ゆきを誘拐します。
狡噛慎也は槙島の罠にハマり千宮司豊久と戦った結果、猟銃の弾を被弾して重傷を負い戦闘不能になります。
常森朱は一人で逃走をはかる槙島に追いつきますが、槙島にドミネーターを向けても犯罪係数が正常に判定されてしまいます。
それどころか最後には犯罪係数が0になる有様に常森は愕然とし、それに追い打ちをかけるように槙島は猟銃で自分を撃ってみろと常森に試練を与えます。
ところが常森は良心の呵責で銃を撃てなかったため、槙島はがっかりさせられた罰として舩森ゆきをカミソリで惨殺してしまいます。
常森朱は親友が首を切られて失血死する瞬間を一部始終見てしまっただけでなく、ドミネーターが通用しないという事実や自分の不甲斐なさを痛感するという、普通ではあり得ない経験をしてしまいます。
結局、槙島は逃亡し親友の死だけが残りましたが、常森は今まで誰も信じようとしなかった槙島聖護の存在を確信し、目的を明確にできたことで心を強く保ちます。
そして、病院で療養している狡噛と話し、目的が一致したことを再確認します。
この一件はサイコパスのエピソードのなかで常森朱が色相を曇らせなかったのが不思議な事例のひとつで、自分でも「私って、なんて薄情なんだろう」と不思議に感じているほどです。
メモリースクープでも曇らない
友人を殺された常森朱でしたが、槙島聖護の素顔を直接見た唯一の人間としてその責任を痛感します。
常森は周囲が止めるのを聞かずメモリースクープという記憶の中の視覚情報を映像がする処置を自らうけることになります。
メモリースクープは記憶の追体験そのものなので、いわば親友が惨殺された瞬間をもう一度経験することになり、下手をすると色相を濁らせて犯罪係数が悪化する恐れがあります。
常森は宜野座や唐之杜志恩が見守るなか、メモリースクープを成功させて槙島聖護の顔の画像をデータ化することに成功しますが、ダメージが大きすぎて大量に嘔吐してしまいます。
また、犯罪係数が正常域から危険域へ上がりかけたものの、すぐに正常値に戻ったことで唐之杜を驚かせています。
1係が皆が機能不全に陥っても曇らない
法で裁けない槙島を自らの手で殺害するため狡噛慎也が公安局から逃亡します。
これには1係の執行官もある程度関与していて、宜野座は自分の力に不甲斐なさを感じて色相を悪化させてしまい、セラピストから集中セラピーの必要があることを宣告されます。
狡噛がいないことでチームワークが悪くなっただけでなく係1のリーダーである監視官の宜野座が機能不全に陥ったことで、シュビラシステムは新たなリーダーの必要性を感じます。
この時シュビラシステムが選んだのが常森朱で、シュビラシステムは常森朱に自らの正体を明かしたうえで、槙島聖護の身柄確保に協力するよう常森に要請します。
常森はシュビラシステムの正体が悪人の脳の集合体であることを知りショックと憤りを感じますが、それを口にしてもなお色相を濁らせません。
それどころか、常森のそういうところをシュビラシステムはさらに評価するようになり、最終的に狡噛慎也の命までは奪わないことを条件に常森は槙島逮捕に協力することを約束します。
切り取られた祖母の耳を見せられても曇らない
常森朱がショッキングな事件に遭遇したのはファーストシーズンだけではありません。
アニメ2期では東金朔夜の謀略により祖母を無惨にも殺されたうえ、切断した祖母の耳を見せらえるという酷い仕打ちを受けます。
東金朔夜は常森朱の色相が濁らすことだけを目的に1係で働いており、今までにも同様の手口で何人もの監視官を潜在犯にしてきた過去があるだけでなくドミネーターで処分しています。
おばあちゃん子だった常森朱は、「あーちゃん、あーちゃん」といって可愛がってくれた優しい祖母の切断された耳だけを見せられて怒りで激怒しますが色相を濁らすことなありませんでした。
また、最後には犯人である東金朔夜の口から自分がやったのだと告白された時も、怒りを感じながらも色相を濁らせることはありませんでした。
常森朱は極限の状況でも自制心を失わない理性的な側面が強いですが、それはただ精神的に強いというだけではなく、現実を真っすぐに受け入れる勇気があるのです。
シュビラシステムは常森朱を免罪体質と認定していない
以上、常森朱が極限状態で色相を濁らせない凄い人材だということを説明しましたが、常森朱は免罪体質だから色相を曇らせないわけではありません。
その理由として、シュビラシステムは常森朱を免罪体質と認めていません。
シュビラシステムが常森朱を認めているのは、強いストレスのかかる状況下で常森が色相を濁らせないことを評価しているのであって、免罪体質だから色相が濁らないとは認識していません。
むしろ、システムに矛盾を感じて怒りさえ覚えているにも関わらず、システムが望まれる社会の継続を望んでいる常森に好感と期待を持っています。
シュビラシステムはやがては市民に正体を公開するべき時が来ることを自覚しており、その時に自分たちと市民の橋渡しをする役割が必要だと感じているようです。
そして、常森朱にはその役割について大きく期待しているようです。
免罪体質でもないのに常森朱の色相が曇らない理由
ところで、シュビラシステムでさえ一目おく存在である常森朱ですが、なぜ色相が濁らないのかというと、その答えは征陸智己と宜野座伸元の会話のなかに答えがあります。
ファーストシーズンの後半で、機能不全に陥った宜野座伸元は父親である征陸智己になぜ常森の色相が濁らないのか尋ねます。
征陸智己の回答は明快でした。
「おじょうちゃんは物事を良しとして、そのまま受け入れている」
この言葉の意味は、良いことも悪いことも素直に受け入れているという意味で、別のい方をするとどんな現実も胡麻化さずに素直に受け止める勇気があるという意味です。
つまり、辛いことや悲しいことがあっても何も感じないのではなく、泣いたり笑ったり、時には怒ったりもするけれど、現実に振り回されず現実をありのまま受け止める勇気があるという意味です。
精神的に強いという言葉を使うと狡噛や槙島のような頑健な人格が想像されますが、常森朱という人間は自分も他人もありのままであることを受け入れることができる柔軟性・受容力があるです。
ファーストシーズンの最後のほうで、槙島の気持ちについて「あなたの気持ち、今なら分かるような気がする。最初から悩んで考えるべきことだった」と言って槙島ですら全否定していません。
常森朱の色相が濁らない理由に気付いたのは征陸智己だけではなく、雑賀譲二も同じです。
2人とも常森のそういうところを一目で見抜いていたことが作品を見れば良く分かります。
なお、サイコパスでキーマンとなる槙島聖護については、サイコパスの槙島聖護の魅力を考察~伝説のカリスマキャラにして凶悪な殺人犯で詳しく解説しています。
また、槙島のライバルで同じくサイコパスでキーマンとして描かれる狡噛慎也については、狡噛慎也かっこよすぎ!論理的思考と強靭な肉体および名言の数々、狡噛慎也はなぜ外務省に入ったのか?経緯を詳しく解説で詳しく解説しています。
最後に、サイコパスシリーズで登場する免罪体質者について詳しく知りたい人はサイコパスに登場する免罪体質者一覧!シュビラの申子6名の生い立ちが参考になります。
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