子供を連れて行って遊ぶ所を考えると、公園とか観光名所が思い浮かぶでしょう。ところが、紀の川の河川敷にはあまり知られていないだけで広大な芝生の敷地が設置されていて、「たこあげ」やキャッチボールなどのボールを使った遊びをするのに十分な広場がたくさんあります。
今週末もロードバイクでサイクリングするというお決まりのパターンです。3連休の初日、紀の川サイクリングロードを走っていて思ったのが、河川敷の広場(緑地)に来て遊んでいる家族連れが多く、見ていて微笑ましかったです。
紀の川第1緑地ドッグラン
近年のペットブームが追い風となって、平日でも犬好き達の憩いの場となっています。
車の駐車スペースが充実していることと、迷わず辿り着きやすい(国道26号線からアクセスが良い)ことで多くの人が集まる人気スポットで、大阪から遊びにこられる方も多いです。
犬好きだけでなく、河川敷には芝生が広がっているので、ドッグエリアの外では昼寝をしたりピクニックをすることも可能です。
また、このエリアは11月から12月にかけてはキスやカレイ、マゴチなどの投げ釣りのメッカとなり、2月~3月にかけてはクロダイ(チヌ)の釣りのメッカとなることで非常に有名です。
ほぼ毎年クロダイマニアで賑わうポイントなので、釣りビジョンなどの釣り番組も何度か取材に来ています。
もう少し下って土入川と紀ノ川の合流付近まで行くと、シーバス釣りで有名なポイントがあります。
紀の川大橋から下流のドッグラン沿線は、偶然にもソルトファンにとっても非常に人気のスポットとなっているのです。
雨風のない日にここ通って釣り人や犬好きを見ないことはまずありません。
なお、ドッグランの川下には広めの空き地が広がっており、テントを張れるほどの広いスペースが有り余っていますが、誰も使用していません。
和歌山第5緑地
北島橋の南岸あたりから和歌山市駅の裏手にかけて広がる野球場です。
このエリアは緑地といっても野球のグランドばかりです。
土日・祝日は少年野球のチームが試合や練習に使用しており、個人や少数での利用には不向きな場所なので、普通の人は行くことはないでしょう。
市民スポーツ広場
陸上競技のトラック、テニスコート、サッカーグランドなど、球技全般が可能な広場です。
ここも市役所に予約すれば利用可能です。
テニスコートは競技人口もそれほど多くないので試合でなくても使用できるようですが、他の競技場はチームや団体での使用がほとんどです。
特にサッカー場は少年サッカーの試合によく使用されています。
ここは南海電車の鉄橋がすぐそばにかかっていて、電車マニアがレアなデザインの電車を観るために近くの土手に集まるスポットでもあります。
人によってはサイクリングロードに脚立を立てた上にスタンバイして、自分の狙ったアングルで好きな列車を狙い撃ちしようと頑張る人もいます。
また、お盆の灯篭流しの会場になる場所でもあり、車を運転する人は灯篭流しの日にここを通ると大渋滞に巻き込まれるので注意が必要です。
市民スポーツ広場のグランドの予約方法など、詳細は和歌山市の公式サイトをご覧ください。
施設⇒スポーツ施設 の順に進むと予約方法が分かります。
紀の川第8緑地(土橋公園)
紀国大橋の下(「一銭橋」と呼ばれる古い橋があった場所)から鳴滝川近辺までのエリアに広がる緑地です。
公園と球場が駐車場を挟んで併設されており、休日になると家族で遊びに来る人が多いです。
この公園は他の紀ノ川河川敷にある公園と違い、小規模なアスレチック(遊具)が設置されているのが大きな特徴です。
大人でも運動不足の解消に懸垂をしたりすることができます。
また、徒歩10分のところにコンビ2件と中江病院あるので、なにかあった時の頼りになります。
駐車場は比較的広く、簡易トイレもあり便利です。
紀の川第3緑地(せせらぎ公園)
和歌山市の緑地の中でも歴史の古い公園のひとつです。
昔は公園内にある水路に水が流れており、もっと生命力に溢れた光景を演出していましたが、近年は干からびています。
この緑地も公園と球技場が併設されており、少年野球から社会人野球まで、幅広く試合が行われています。
無料駐車場が広く設けられており、その他の利用で来場している人が結構多いです。
和歌山市内では最も広い公園のひとつであると言えます。
地図に載っていない穴場の緑地
六十谷橋下~JR鉄橋まで広がる緑地
「せせらぎ公園」から紀ノ川に沿って上流に約500mほど歩くとすぐに辿り着きます。
「昔ゴルフの打ちっぱなしがあった所」と言えば、年配の方なら分かります。
料金は忘れましたが、割と安かったので好きな人は通ってました。
平成に入ってもしばらくは営業していましたが、紀の川大堰の建設が完成する頃には消滅してしまいました。
跡地はしばらくの間、青草の生えただだっ広い空き地でしたが、行政が緑地として整備してくれました。
近年、小さい子供連れの家族がたこあげやキャッチボールをしたりして遊ぶ姿がようやく見られるようになりましたが、それまでは高齢者のゲートボール場と化していました。
利用するのに予約は不要なので、先着順に来た人が自由に使用しているのが現状です。
駐車場は20台駐車可能で簡易トイレも設置されています。
JR鉄橋の上流200m付近~500m付近に広がる緑地
前述の緑地と近接して整備された緑地で、緑地の広さはほとんど変わりませんが、動物のオブジェを設置してくれているので、小さな子供はこっちの方が喜ぶかもしれません。
ただし、夏場は紀ノ川の藪が真横に広がるので蚊が猛烈に群がります。
春や秋はとても爽快ですが、夏に来て草刈りされてなかったら大変な目に遭うので注意して下さい。
管理している行政の都合もありますが、数ある緑地の中でもここは一番草刈りが後回しになる傾向があります。
また、ここの雑草は他の緑地よりも生育が早いようで、どうも手が回らないようです。
駐車場は車40台分くらい駐車可能で簡易トイレも設置されています。
紀の川沿いにある緑地の特徴
バーベキューなど火を使用するイベントが実施できる公園が一か所もありません。
一方、簡易トイレの設置率が非常に高く、ほぼ全ての公園に設置されています。
野球の試合をするなど目的が具体的で明確な場合と、家族でのんびり過ごしたいだけの場合など、利用する公園は目的に応じて分けたほうが良いでしょう。
テントを張ってのんびり過ごしたい人や凧揚げをしたい家族には、上述した六十谷橋近辺の緑地やJRの鉄橋付近の緑地がかなりお勧めです。
おそらく、テントを張れるのはこの緑地とドッグランの下流の空いたスペースだけだと思います。
あと、ロードバイクで紀の川サイクリングロードを下流から上流まで走ってみて分かったことは、緑地の多くは紀の川の下流域にあるということです。
中流域には田井ノ瀬の中州に和歌山小豆島運動公園グラウンド(通称:サッカーグランド)や、岩出市の大宮緑地総合運動公園がありますが、それ以上上流に行くと本当に整備された緑地は少なくなります。
名手や笠田近郊の河川敷にも公園はありますが、下流域ほど整備されていません。
九度山から橋本に至ると、紀の川の河原以外に河川敷といったものはほぼありません。
紀の川下流域の公園は国道26号線や和歌山ICからのアクセスも比較的良いため、近年は他府県から遊びに来られる家族も多くなり嬉しいかぎりです。
新型コロナの予防と屋外での運動
サイクリングもそうですが、屋外での運動は新型コロナの感染リスクが非常に低いと言われています。
軽いランニングをしている人は心肺機能が増強されて体の免疫力もアップするので、運動しない人よりも運動している人のほうが発症率も低くなります。
また、家族で広大な広場に来てのびのび過ごすのは、他人との感染率も非常に低いだけでなく、普段多くの制限を受けている人達を肉体的にも精神的にも開放することができます。
信じられないくらい大変な世の中になってしまいましたが、こういう時だからこそ、本来の休日の過ごし方というものが見直されるチャンスなのではないでしょうか。
今日はサイクリングをしながら色々と考えさせられました。
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