バスフィッシングを初めて30年以上になります。近年、和歌山県北部では釣り禁止の野池が急増し、ほぼ釣りができる野池はなくなりました。釣り禁止の看板があるにも関わらず釣りをしたことで、地元の警察に通報されて罰金を払わされた人もいるようです。
和歌山市・海南市で釣り禁止の野池急増
2019年のゴールデンウィーク、知人と海南市のクモ池に釣りに行きました。
数年前から時々いくポイントで、池の周囲を車道に囲まれており、釣りをするなら、ガードレールの前からルアーを投げるしかないという、不便なポイントです。
ところがこの日、釣りを開始して30分も立たないうちにパトカーが一台巡回してきました。
「ここは釣り禁止になってますので、止めて下さい」と丁寧に指示されました。
そして、よく見ると釣り禁止の看板があちこちに設置されているではないですか!
さすがに法律に従う他ないので素直に帰りましたが、知らずに釣りに来る人は今でもまだいるようです。
紀の川大堰の上下200mは禁止
紀の川の河口堰(紀の川大堰)の上下200mで釣りをするのも禁止です。
釣り禁止の場所で釣りをして警察に捕まった場合、5万円の罰則金を払わされるそうです。
上記の「通行禁止区域」が釣り禁止エリアになるので、そのエリア内の護岸に立ち入っただけでもペナルティーとなるので注意して下さい。
紀ノ川の場合だと、紀の川大堰管理所という建物が堰の傍に設置されており、禁止区域に入るとすぐにスピーカーで注意されます。
紀の川大堰管理所は国土交通省の職員さんが管理する事務所で、四六時中堰の周辺を監視されているようです。
興味があったので直接事務所を訪ね、職員の方から実情を聞いてみました。
理由:1
直接の原因はジェットバイクで遊んでいた方々が、操縦を誤って堰に激突し、大怪我をしてしまったため。
水難事故というだけでショックな事件なのに、テレビでも夜のニュースになるなど、結構な問題になりました。
理由:2
本来の理由ですが、堰の上下(とくに下流側)は鮎をはじめ様々な魚が集まりやすい環境になっています。
ここで無制限に釣りを始めとした魚を捕獲する行為を許可してしまうと、生態系に多大な影響を与えてしまう。
※鮎の漁獲高の減少は生態系のみならず、漁協の方々の生活に影響します。
理由:3
テロの対象になる可能性があるため、むやみに堰に近づいて欲しくないから。
理由3は近年の不安定な社会事情を考慮すると納得できる気もします。
まあ、堰が崩壊してもダムの崩壊ほど大きな水害は起きないことは確かですが、堰よりも川下で釣りをしたり遊んでいたりしたら、間違いなく事故に遭うでしょう。
なによりも知っておいて欲しいのは、堰周辺は実はそもそも釣り禁止だったけれども、近年徹底するようになっただけだということです。
そういえば、昔そういう文言の書かれた立て札を見たことがあるようなないような。
立ち入り禁止区域で釣りをしたりジェットバイクで遊んでいる人がいたら、必ず先にマイクで警告するそうです。
警告に従わなかった場合、すぐに警察に通報されます。
私が直接聞いた話では、警告したにも関わらず釣りを続け、実際に罰則金を払わされた人が数名いたとのことです。
罰則金の額はなんと5万円!
新しいロッドかリールが買える額ですよ。
それを考えると警告に逆らう理由はありませんよね。
紀の川大堰に関する詳細は水ときらめき紀の川館からご確認ください。
浄水場の吸水口も釣り禁止
紀ノ川について言えば、堰の上下200mだけではなく、浄水場などに水を引き込む吸水口付近も釣り禁止エリアです。
例:六十谷第一浄水場、六十谷第二浄水場、加納浄水場
上記の浄水場へ水を取水するための吸水口付近は釣り禁止となっていて、定期的に職員の方が見回りに来ます。
その際、釣りをしていると注意されます。
吸水口付近が釣り禁止となる理由は、万が一吸水口に落ちた場合に助からないからですが、釣り人の多くが吸水口付近に集まります。
理由は、吸水口はかなりのパワーで川の水を吸い込んでいるので、流れに負けた小魚が集まりやすく、その小魚を目当てにブラックバスをはじめとした捕食魚が集まってくるからです。
なお、吸水工の真上に立っての釣りは禁止ですが、離れた場所から吸水工のオイルフェンスの外へ投げる行為は禁止されてはいないようです。
実は、この方がアングラーとしてのポイントへのアプローチとしては正解でして、むやみにポイントをつぶす行為を防ぐことにも繋がります。
紀ノ川でのオカッパリは難しくなった
大堰の上下200mと各浄水場の吸水口が釣り禁止になったことで、オカッパリで釣りをするポイントはかなり減りました。
上流では下井阪の井坂橋から岩出の船戸井堰まで、その下流の川辺ワンド、田井ノ瀬から六十谷橋までがオカッパリ可能なポイントですが、穴場としての吸水口の存在は大きかったです。
実際、紀ノ川で50アップがよく釣れるのが、季節を問わず吸水口付近だったのは事実です。
釣れるか釣れないかハッキリしていて、粘る必要がないのも魅力でした。
このブログでは季節ごとのバス釣りのコツについて、バス歴40年の筆者が入門者向けた記事を書いています。
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